吉野源三郎原作の「君たちはどう生きるか」は、大学生の時に出会い、読みました。
この度、羽賀翔一さん作画で漫画「君たちはどう生きるか」が出版され、20万部の大ヒットとなっています。
書店で購入し読んでいます。
中学生の「コペル」君と叔父さんとの往復書簡の部分は、本文がそのまま掲載されています。
叔父さんから「コペル」君と名付られる部分や豆腐屋の浦川君とコペル君の交流部分など漫画だからこそ強く伝わり、この作品のすばらしさを再認識させられました。
「コペル」君への叔父さんの手紙は、50代の私が読んでも「どう生きるか」を問い直してくれました。
「世間には、他人の目に立派に見えるように、見えるようにと振る舞っている人が、ずいぶんある。そういう人は、自分がひとの目にどう映るかということを一番気にするようになって、本当の自分、ありのままの自分がどんなものかということを、つい、お留守にしてしまうものだ。僕は、君にそんな人になってもらいたくないと思う。だから、コペル君、くりかえしていうけれど、君自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、くれぐれも大切にしなくてはいけない。それを忘れないようにして、その意味をよく考えてゆくようにしたまえ。」
「貧しい境遇に育ち、小学校を終えただけで、あとはただからだをからだを働かせて生きてきたという人たちには、大人になっても、君だけの知識をもっていない人が多い。」「こういう点からだけ見てゆけば、君は、自分の方があの人々より上等な人間だと考えるのも無理はない。しかし、見方を変えて見ると、あの人々こそ、この世の中を、がっしりとその肩にかついでいる人たちなんだ。君なんかとは比べものにならない立派な人たちなんだ。」「考えてみたまえ。世の中の人が生きてゆくために必要なものは、どれ一つとして、人間の労働の産物でないものはないじゃあないか。」
漫画「君たちはどう生きるか」を読んで、本作の「君たちはどう生きるか」をじっくりこの秋読みたいと思いました。
宮崎駿監督が映画「君たちはどう生きるか」の制作に入ることを発表したことも嬉しいニュースです。
しばらく「君たちはどう生きるか」から目が離せません。
この作品が発表されて80年経過しますが、「格差と貧困」は未解決のままです。
今だからこそ、「君たちはどう生きるか」なんだと思います。
次男は、来春から大学生。関西に旅立ちます。造形を勉強する次男に、漫画「君たちはどう生きるか」を送りたいと思っています。
「君たちはどう生きるか」の感想をお教え下さい。
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