議員日誌

「戦争をする国・しない国」学習パート2

 浅井春夫著「戦争をする国・しない国」を読了しました。

 全ての章が納得いくものでした。私のこれからのバイブルとなる一冊であることを確信しています。

 今日は、第8章「日本国憲法からのシュプレヒコール」から引用したいと思います。

 日本国憲法の前文には「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は、国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原則であり、この憲法は、かかる原則に基くものである。われわれは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」とあります。

 憲法が制定された当時出版された、文部省の「あたらしい憲法のはなし」の解説には、「前文」の捉え方がこのように書かれてあります。

 「この前文というものは、二つのはたらきをするのです。その一つは、みなさんが憲法をよんで、その意味を知ろうとするときに、手びきになることです。つまりこんどの憲法は、この前文に記されたような考えからできたものですから、前文にある考えと、ちがったふうに考えてはならないということです。もう一つのはたらきは、これからさき、この憲法をかえるときに、この前文に記された考え方と、ちがうようなかえかたをしてはならないということです。」

 憲法前文に「われわれは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する」とあります。

 あたらしい憲法のはなしの中で前文の解説として「この憲法をかえるときに、この前文に記された考え方とちがうようなかえかたをしてはならないということです。」と書かれてあります。

 浅井先生は、「憲法を改正するときに、この前文に示された考え方を変えてはならないということである。」と説明しています。

 自民党憲法改正草案の前文を見てみましょう。

 伊藤真著「赤ペンチェック自民党憲法改正草案」の「前文」を見ると伊藤先生が「自民党憲法草案」の前文にいくつかの問題があると指摘しています。

 第一は、自民党憲法草案の前文に、「天皇を戴く国家である」と書かれてある点です。

 伊藤先生は、「国民主権を後退させるもの」と批判しています。

 第二は、現行憲法が「日本国民は」で始まっていたのを、自民党憲法草案では「日本国は」で始まっていることです。

 伊藤先生は、「『国民』よりも『国家」を尊重し、国民主権を後退させている」と批判しています。

 第三は。現行憲法の平和的生存権を自民党改憲草案では削除している点です。

 伊藤先生は、「平和的生存権によって導かれる、個人に根差した平和主義を否定している」と批判しています。

 浅井先生は、自民党の憲法草案の前文を「戦後に制定された日本国憲法の立憲主義、民主主義、平和主義の基本方向とは全く逆方向を示した前文となっている。」「自民党の『憲法改正草案』は前文の神髄を根本から変えようとしており、現行憲法の前文の本質的内容を換骨奪胎しているのが自民党の『日本国憲法改正草案』である。」と厳しく批判しています。

 日本国憲法の原則を覆す憲法を制定しようとする自民党改憲草案は、日本国憲法が前文に違反する疑いが大きいと言わなければなりません。

 日本国憲法「前文」の深さを再認識することができました。

 日本国憲法を守り活かそうとの決意を新たにしる学習でした。

 日本国憲法に対する皆さんの想いをお教え下さい。

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