議員日誌

沈黙

 遠藤周作著「沈黙」を読んでいます。

 この作品は、マーティン・スコセッシ監督によって映画化され、今、全国で上映中です。

 この作品は、宇部市内の映画館でも上映されているようです。是非観に行きたい映画です。

 この作品は、島原の乱が鎮圧されて間もない切支丹禁制の厳しい鎖国の日本に、三人のポルトガルの若い司祭が、潜入をくわだてた後の生々しいドラマを描いています。

 同時に、江戸時代初期の切支丹禁制による棄教を求める熾烈な拷問の場面が鋭く描かれた作品です。

 同時に、キリスト教徒弾圧の中で、信仰を貫き通した宗教者の力強さを感じないわけにはいきません。

 私も真宗門徒の一人として、「沈黙」を偉大な宗教小説として読み進めています。

 最近読んだ小山聡子著「浄土真宗とは何か」の中に、興福寺から朝廷に専修念仏を禁止する訴状が届けられ、法然が土佐へ、親鸞が越後に流罪に処せられる場面が詳しく出てきます。

 明治政府は、実質的な国家神道体制を形成し、神仏分離と廃仏毀釈をすすめます。

 この時、真宗門徒は「護法一揆」を起こします。

 私は、「沈黙」を読んで、また、浄土真宗の歴史を学ぶ中で、日本国憲法20条の意義が少しづつ理解できました。

 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。

 いかなる宗教団体も国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

 憲法20条は、世界の宗教者が勝ち取った最高の成果なんだということが少しづつ分かってきた今日この頃です。

 遠藤周作作品について皆さんの感想をお聞かせ下さい。

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