日本共産党県議団の福島県視察から先ほど帰ってきました。
私の50年近い人生に対するインパクトとしては、かなり大きなものでした。
3日は、福島原発の被災地を訪ね、原発労働者裁判を傍聴し、報告集会に参加しました。
4日は、福島県庁で、執行部から原発事故を受けての対応やエネルギー政策について説明を受けました。
今日は、独立行政法人産業技術総合研究所が福島県郡山市で立ち上げた福島再生可能エネルギー研究所を訪ねました。
密度の濃い視察だったので、今日は、3日までの視察について報告します。
明日は、4日・5日の視察内容を報告したいと思います。
2日(火)には、茨城県水戸市まで移動し、3日に、福島県いわき市に入り、まず、原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の伊東達也さんから「原発災害から3年4ケ月、福島はいま」と題し、1時間程度レクチャーを受けました。
伊東さんは、「福島第一原発の事故は、世界で3度目の過酷事故だが、地震を引き金に発生した『原発災害』となったのは世界ではじめである」として、①被害があまりにも深刻であること、②被害が極めて広範囲に広がっていること③被害額が極めて大きいこと、④地域の復旧・復興に極めて長い時間がかかることなどがはっきりいしていることから「日本史上 最大にして最悪の公害」だと説明しました。
伊東さんは、県内全10基の廃炉は福島県再建の大前提とし、福島県は、再生可能エネルギーの県内エネルギー需給100%を目指していることを指摘しました。
その上で伊東さんは、「福島から原発をなくし、再生可能エネルギー先進県にすることは、福島の地に将来に向けた新しい日本社会への道しるべを打ち立てることになる」と語りました。
その後、「原発事故の完全賠償をさせる会」の佐藤さんの案内で、福島原発被災地を視察しました。
車は、いわき市の久ノ浜へ。津波の被害で、60名の方が亡くなられました。
浜風商店街は、仮設商店街として復活し、元気な女性で支えられていました。
いわき市久ノ浜の復興仮設商店街を見学しました。
車は、広野町へ。東電広野火力発電所に隣接した場所にある放射性廃棄物の仮置き場を見ました。
除染した土や様々な放射性廃棄物が黒ビニールに包まれ、土砂で覆われて保管されていました。
仮置き場は3年という政府の説明でしたが、3年以上が経過しました。
車は、避難指示解除準備区域の楢葉町に入ります。
Jビレッジというサッカー施設は、原発労働者の寮やバスの発着場になっていました。
車は、居住制限区域の富岡町へ。
途端に、人の姿がほとんど見えなくなりました。ほとんどの人が避難生活を送っている地域です。
津波の被害はない家屋も放射能被害で昼間しか帰宅できません。
富岡町側から福島第二原発を見ることができました。
富岡町から福島第二原発を臨みました。
富岡町内には、帰宅困難区域との境界(夜ノ森地区)まで行くことができました。
帰宅困難区域は、昼夜問わず、入ってはいけない地域です。
境界には警備員さんが立っておられるだけで、人の姿は全く確認できませんでした。
私は、3.11の発災後3ケ月を経た2011年6月中旬に、岩手県宮古市周辺に行く機会がありました。
津波の被害は甚大でしたが、土砂を撤去し、復興に向けての人々の生活を見ることができました。
原発災害の被災地は、家屋に大きな被害がなくても、近寄ることが出来いない場所があることが分かりました。
地震に津波にそして、原発事故の被害を受けた福島県の被災地の復興への困難さを実感しました。
夕方からは、原発事故発生直後に、第一原発の3号機のタービン建屋地下で被爆した原発労働者の裁判を傍聴しました。
原発労働者側の弘田弁護士らは、東電などの安全配慮義務違反があったと意見陳述を行いました。
東電側の弁護士は、「東電に安全配慮義務違反を問うなら過去の判例に照らして根拠を明確にすべき」と弁明しました。
原発労働者側の只野弁護士は「東電の敷地内での事故であり、安全配慮義務がそもそもなかったとの弁明はおかしい」と反論しました。
夜は、原発労働者の裁判を支援する報告集会が行われました。
ある原告の労働者は「まじめに一生懸命に働く原発労働者が報わる社会になるように裁判に勝利したい」と訴えました。
弁護団の広田弁護士は「第一原発を廃炉するためには、労働者の働く環境を整えることが不可欠の課題になる。この裁判は、国民的課題に応える意義のあるものだ」と述べました。
原発労働者裁判報告会で報告する広田弁護士
労働者裁判の傍聴と支援集会に参加できたことは大変意義あるものでした。
今日は、3日までの報告とします。4日以降は明日報告します。
それにしても、山口県に原発はいらないことを痛感する視察でした。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
No comments yet.
コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。
メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。