山口県議会日本共産党会派の視察で高知県を訪問した報告に第二弾です。
10月23日(水)、午前中は、県産業振興推進部から高知県の産業振興計画の特徴と推進体制や成果について説明を受けました。
高知県の産業振興計画について説明を受けました
高知県の産業振興計画の目標は、「地産外商が進み、地域地域で若者が誇りと志を持って働ける高知県」です。
H24年度から第2期高知県産業振興計画として、4年後と10年後の目標数値を定め、取り組みが推進されていました。
計画には、産業成長戦略と地域アクションプランがあります。
産業成長戦略は、農業・林業・水産業・商工業・観光の5分野に分かれ、①地産地消・地産外商の推進②産業間連携の強化③人材育成・担い手確保④移住促進といった連携テーマを掲げて進められていました。
地域アクションプランは、県内を7つの地域に分け、地域ごとの産業成長戦略を立て事業が進められていました。
推進体制についてです。
全体を産業振興計画フォローアップ委員会が統括しています。メンバーは、農林水産や商工業者の代表や大学や市町村の代表などで構成されています。
産業成長戦略を進めるために、農業・林業・水産業・商工業・観光の5分野で専門部会が開かれいます。また、新エネルギー導入促進協議会や移住推進協議会が持たれ、連携したテーマを設定した取組も行われていました。
地域アクションプランの推進という点でも、市町村長、関係団体の長や住民代表などがメンバーとなって、地域アクションプランフローアップ会議が各地域で開催されています。
各地域に、地域本部が置かれ、地域支援企画員として県職員が市町村の取組みを支援する体制が整備されていました。
高知県の産業振興計画の説明を受け、私が、山口県として学ぶべきだと感じたことを列挙します。
第一は、産業振興計画の目標に「若者が誇りと志を持って働ける」としている点です。山口県は、「活力あふれる産業集積県」としていますが、高知県のスローガンの方が県民が主人公という色合いが全面に出ていると感じました。
第二は、農林水産業に、産業振興の基軸がしっかり置かれている点です。
山口県の計画の第一は、「瀬戸内産業再生戦略」で、最後に、「新たな地産地消開拓戦略」の順になっていますが、農林水産業に更に光を当てる必要性を感じました。
第三は、地域アクションプランが設定されていることです。
山口県の計画の第一に瀬戸内産業再生戦略であるように、山口県の産業振興計画は、山陽側への支援が中心になっている感が否めません。
高知県のように山口県も各地域のアクションプランを立案し推進すべきです。
第四は、計画の推進体制です。
山口県の計画推進体制に、市町や農林水産分野や住民の参画が極端に薄いと感じます。もっと強化すべきです。
また、高知県は県職員が市町村の取組みを直接支援する「地域支援企画員」を配置していますが、山口県でも大いに学ぶべきだと思います。
第5に、計画を見直す体制についてです。
高知県では、PDCAが徹底され、1年間の計画を3ヶ月ごとにチェックする体制を構築していました。
テーマごとにチェックシートが作成され、3ヶ月ごとに、計画に対する実績や対策が検証され次に繋げられていました。
また、計画本体も1年ごとにバージョンアップする体制が整備されていました。
山口県でも計画の見直しは行われるのでしょうが、全体として見直すシステムが県民に示されていないように感じます。
以上が私の高知県の産業振興計画の説明を受けての感想です。
山口県の産業戦略についての感想などお聞かせ下さい。
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