議員日誌

人権無視の国保滞納者への対応

 本日、党県議員団会議が行われました。その中で、山口市で起きた国保滞納者への人権無視の差押さえの実態が報告されました。

 この内容が、小郡民報(日本共産党小郡委員会発行)No1356(2011年11月6日)に掲載されていますので、転載します。

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 独身女性の車をタイヤロック!

 山口市の行きすぎた滞納者への対応

 「山口市の国保滞納差押さえ件数は、政令都市や東京23区なみだ」(朝日新聞8月29日付)と書かれるほど山口市の「差押さえ行政」はずば抜けて「先進的」です▼2009年度の差押さえなどの滞納処分件数は533件、金額では1億4974万円(1件平均28万円)と県下でダントツです▼ところで先日、吉南民商に電話があり、「市税・国保料滞納で従業員の車がタイヤロックされた。助けてくれ!」というのです。かけつけてみると市の「徴収特別対策室」の職員6名が独身女性のアパートの前で押し問答していました。「税金滞納による捜索です」「車のキーを渡しなさい」「部屋に入らせなさい」と市職員。6名のうち女性2人で、男性2人は県職員でした。県の応援も受けて物々しいこの日の「捜索」となったのです。悪名高いタイヤロックも初めて見ました。わざと通行人やアパート住民に見えるようにロックしてありました▼しかも女性の持ち物を段ボール箱に入れていました。「こんなプライバシーの侵害までしていいのか」と抗議すると、「滞納しているから仕方がない」と反論する市職員。もはや人権感覚がマヒしていました。「滞納者は何をされても黙っていろ」とでもいいたいのでしょうか。結局、市役所に場所を移して追求し、「ベストな対応ではありませんでした」(収納課長)とタイヤロックははずしました。

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 徴収特別対策室の職員は、「国税徴収法があるので捜索出来る」として女性の自動車内を勝手に捜索して現金を探して、女性の持ち物を段ボールに入れ込みました。

 国税徴収法第75~77条で差押さえ禁止財産が次のように規定されています。

 ①生活に欠くことのできない衣服・寝具・台所用具、生業に必要な器具など

 ②3ヶ月分の食料・燃料・給与・年金・恩給・休業手当などの生計費相当分

 地方税法第15条の7には、生活を窮迫させる滞納処分は『執行停止』すると規定されていきます。

 「ベストな対応ではなかった」ことを山口市は認めたようですが、国税徴収法に基づいて違法な差押さえが行われたのならその事実を認めるべきです。

 今回の事案が氷山の一角であってはなりません。人権無視の取り立て、差押さえは二度と行われてはなりません。

 県は、県内の市町の徴税の強化のために、職員を派遣しています。市町の人権無視の取り立て、差押さえを県が後押しする事実があるのなら改善しなければなりません。

 国保の問題に限ると、国保料は年々上がっています。払える国保料に値下げするため、国と県と当該市町の役割の発揮こそ求められます。

 国保滞納者への人権無視の対応について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。 

 

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