本日、時田宇部市議と一緒に、JA山口宇部を訪ね、前田組合長、田辺営農経済部長と「米価下落問題」で懇談を行いました。
前田組合長は、「戸別所得補償が始まって米価下落に拍車がかかった。」と語ります。
田辺部長から具体的なデータが示されました。JA山口宇部において、コシヒカリH17年産米の農家の最終手取り額(JA米・60キロ)は、14495円でした。
H20年産米は、13300円と下落傾向が続いています。
今年の借渡価格(農家に最初に渡すお金・実際の価格より数千円低い額)を決める時期にきているが、更なる米価下落は必至の状況だと前田さんも田辺さんも口を揃えます。
宮崎県での今年のコシヒカリの借渡額が60キロ10500円になったそうです。
山口県の相場は全国でも低い水準なので、コシヒカリの借渡価格を1万円代にするのがやっとの状況だと役員の方は見通しを話されます。
米価下落は、H21年米のJAの在庫を増やしています。
JA山口宇部で年間約10万俵の米を集荷し、販売している。22年産米の流通開始は11月からなので、10月までに21年産米を販売しなければならない。
通年なら9月始め時期なら約2万俵の在庫という程度だったが、21年産米は6万俵の在庫が残っていると役員の方が話されます。
10月末まで頑張っても2万俵残るのではないかと話されます。
米価下落で在庫が増える、急いで売ろうとすると更に米価が下落するという悪循環になっている様子です。
そこで、前田組合長は語ります。「政府は公約した棚上げ備蓄約20万トンを早急に実施し市場の余剰米を買い取り、価格割れを回避する努力を行ってほしい。」
「食管制度のような政府の責任で価格が安定する政策を行うことを農政の中心に据えてほしい。」「ミニマムアクセス米の輸入やこれを拡大させるFTAなどの輸入自由化は困る。」
約1時間、米価の下落状況をお聞きしました。21年産米の下落状況から22年産米の米価の下落は、これまでと質的に違う深刻な状況が広がっていることを痛感しました。
21年産米の下落状況や22年産米の価格の見通し、これへの県としての対応について明日、県農林部に状況をお聞きすることにしています。
米価暴落に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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