日本共産党山口県委員会互助会で、20日、21日、大分県・熊本県を周遊しました。20日は、日田の簗場→九重の大吊り橋→菊池渓谷→山鹿温泉。21日は、八千代座など山鹿市内の散策→大山の木の花ガルテン→小石原焼→山口。というルートでした。
私が感動したのは、一日目の大吊り橋。二日目の木の花ガルデンでした。共通するのは、小さくても輝く地域づくりをすすめている点でした。
大吊り橋は、年間200万人以上が訪れるという九州の一大観光スポットになりました。大分県は、平成の大合併で、47あった町村が、わずか4になりまいたが、大吊り橋のある九重町は、「自律の町」を目指して合併していません。
互助会のしおりに、04年11月議会の九重町の坂本町長の所信表明文がありました。「私たちの町は合併しても地獄、しなくても地獄、同じ地獄なら合併しないで地獄を選ぼうと単独を決めたわけでございます。」(中略)「私たちの九重町は、半世紀の歴史の中で住民自治がはぐくんできた歴史がございます。消防団しかり、地域婦人会しかり、青年団しかり、県下でも一世を風靡したことは記憶に新しいところでございまして、いわば住民自身による自治の精神が養われてきている、それが他の町にはない潜在力と言ってもいいんではなかろうかと思っております。」
地方自治を進めるため九重町は、自律の道を選びました。大吊り橋を渡りながら、町長の当時の決意を噛みしめました。
今日の昼に立ち寄ったのが、木の花ガルテンです。これは、大山町農協直営のアンテナショップです。農家のもてなし料理のバイキングには70種類以上が並び、遠出の客が多く行列が出来る程です。
実際に食してみて、これなら必ずリピーターが来ることを確信する味と品数でした。木の花ガルテンは、日田や福岡にもアンテナショップを出すなどの盛況ぶりです。店を経営する大山農協は、農協合併を行わず単独の組合を維持しています。「田舎に暮らしていても都会のような文化的生活を享受できるようになれば」と昔から梅作りなどに取り組んできました。これは、大分県の一村一品運動の草分けになりました。合言葉は「ウメクリつくってハワイに行こう」だったそうです。
市町村合併には組みしたが、農協合併には組みしない「自律の道」を選んだ大山農協の生き方に感動しました。
新自由主義経済の元、グローバル化、効率第一主義が闊歩している昨今ですが、私たち住民に、豊かさや自立できる道は展望できません。
むしろその道から外れてしまった方に、一人ひとりの住民が輝ける展望があったという皮肉を私たちは今一度、立ち止まって、しっかり認識する必要があると思いました。
菊池渓谷は自然がくれた天然のクーラー
八千代座に至る山鹿の町並みは情緒一杯
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