議員日誌

宇部市に原爆の模擬爆弾が3発投下されました

 本日、憲法9条の会うべの茶話会が行われました。講師は、徳山高専の工藤洋三先生でした。工藤先生は、アメリカ公文書館に足を運ばれ、日本の空襲や原爆投下に関するアメリカ軍の意思決定の状況をつぶさにに研究されています。今日は、宇部市に、長崎に投下された原爆(ファットマン)と同型の模擬爆弾(パンプキン)が3発投下された事実を工藤先生は話されました。

 工藤先生は、アメリカ軍が、原爆投下の目標をどのように選定しかたも話されました。アメリカ軍の原爆投下の目標選定について工藤先生は、アメリカ公文書館での資料から二つの理由があったと話されました。

 第一は、「原子爆弾被害の評価が、先に投下した焼夷弾や高性能爆弾の被害を除外しなければならないことで混乱しないため」。第二に、「原子爆弾は最も経済的に使わなければならない、すなわち原子爆弾は一つの広い地域内にあるすべての目標を破壊するはずであるから、それを処女地に使った方が、より効率が高いため」。に、重要な都市の中から「これまでに爆弾や焼夷弾の被害を受けていないものが望ましい」とされたようです。

 そして、紆余曲折を経て、広島、長崎に原爆が投下されたのです。

 戦争は、新しい兵器の実験の場になることが工藤先生の話でよく理解できました。

 また、NHKの「その時歴史が動いた」という番組で、原爆の模擬爆弾が投下された事実の取り上げらたことも報告されました。その中に、名古屋の模擬爆弾の投下で片目を失った女性の話が出されました。当時、麻酔もなく傷ついた眼球の摘出手術を16才の時に受けた女性が、看護師さんから摘出された眼球を見せられ心から「私の眼球を返せ」とアメリカ軍に対して思ったと話されていたのが印象的でした。

 原爆でも、模擬爆弾でも戦争の悲惨さに変わりはありません。

 宇部市に原爆投下のための模擬爆弾が投下された史実を残す必要があることを痛感しました。

 08.12.22 002.JPG

 宇部市に投下されたパンプキン爆弾を語る工藤先生

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。