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県立学校校則で詰め襟36校、セーラー服12校 ジェンダーの視点で見直しが必要

 先日のブログで、宇部市立中学校が来年度から制服をブレザー化することを紹介しました。
 宇部市は、制服をブレザー化する理由を「経済性、寒暖調節のしやすさ、着心地・動きやすさ、多様性への配慮」としています。また、ジェンダーレスシルエットの型も選べ、ズボンとスカートも選べるとしています。
 私は、経済性と多様性への配慮などの面から、詰め襟・セーラー服からブレザー化した宇部市教委の判断は妥当だと考えます。
 その上で、県立学校の詰め襟・セーラー服の状況を調査し、この程、回答が届きましたので報告します。
 高校54校、中等教育学校1校、定時制11校、中学校1項、特別支援学校13校合計80校の内、詰め襟を義務化している学校が36校、セーラー服を義務化している学校が12校あることが明らかになりました。
 宇部市内では、宇部高、宇部工業高校、宇部西高校、宇部総合支援学校が詰め襟で、宇部高校、宇部総合支援学校がセーラー服です。中学校までは、ブレザーだった生徒が、これらの学校に入学・進学した場合、再び、詰め襟、セーラー服に戻ることになります。
 私は、詰め襟やセーラー服の県立学校は、経済性や多様性・ジェンダーに配慮したブレザー化を検討すべきだと思います。
 23年1月14日、埼玉新聞は、埼玉県教育局が、女性制服のある全ての県立高校で女子用スラックスを選択できるようになる見通しだと次のように報じました。
 「県教育委員会は12日の県教育委員会定例会において、2023年度から女子制服のある全ての県立高校で女子用スラックスを選択できるようになる見通しを示した。LGBT(性的少数者など)の暮らしやすい環境づくりなどを基本理念とする『県政の多様性を尊重する社会づくり条例』が22年7月に施行されたことを踏まえ、生徒の多様な悩みに対応する教育環境づくりを目指す。同局人権教育課は22年7月、生徒の意思で制服を選べるよう、女子制服にスラックスを導入して選択制とするよう、各県立高校に通知した。男子校や私服の学校を除いた、女子生徒の制服がある130校(現時点)のうち、21年度は91校(当時70%)が選択制で、22年5月時点で103校(79%)に増加。23年4月から130校全てで選択制となることが、各校へのヒアリングで確認できた。」
 私は、埼玉県教育委員会が、2022年7月、各県立高等学校校長にあてた通知を埼玉県教委を通じて入手しました。
 通知の題目は、「制服選択制の取組の推進についての継続的な点検・見直し及び『令和4年度県立高校における制服に関する調査』の回答結果送付について(通知)』です。 
 通知は、「原則として、令和4年度中には女子用制服を選択制とすること。制服の形状や業者の選定など、やむを得ない事情で令和4年度中の実施が困難な学校については、『県費外諸費に係る事務処理の手引き』を参考に選択制の実施時期を定めること。」などとしています。
 私は、県内の多くの県立学校で女子制服にスラックスを導入しているところがあることを知っています。
 しかし、県内12のセーラー服を女子制服にしている県立学校でスラックスは認めにくいのではないかと考えます。私は、この点からも、とりわけ、県立高校でのブレザー化を希望します。
 現在、山口県教委に、埼玉県と同様の「女子用制服の選択制を導入する」ことを求める通知を出しているのかどうか照会しています。
 更に、今後、県内で女子制服があるところで、スラックスを導入している状況、とりわけ、女子制服がセーラー服の県立学校でスラックスを認めているのかどうかの状況についても調査したいと思います。
 制服の詰め襟・セーラー服について、皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせください。

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