私は、3月3日、一般質問で登壇しました。
本日は、上関大橋の損傷問題の報告を行います。
中国新聞は、「鋼材の破断は対岸の長島側でも2006年2月の超音波探傷試験で判明していた。18本のうち7本が破断し、半数の9本を調べた結果、全てに腐食が広がっていた。この事実を県は公表せず、長島側だけを補強。今回の段差の問題が発生した際も一切公言していない」と報じました。
私は、「15年前にも上関大橋の長島側で、鋼棒の破断が起きてきたことをなぜ県はこれまで公表しなかったのか。」と質しました。
阿部土木建築部長は「道路や橋梁に破損や劣化等を確認した場合、安全に通行できるかどうかを判断し、通行に支障があれば、公表することとしている。」と答えました。
私は「長島側での鋼棒破断判明後、室津側の鋼棒の超音波探傷調査などを継続していたら、今回の事故は防げたのではないか。」と質しました。
阿部部長は「当時、室津側については、長島側でみられたひび割れからの錆汁の痕跡といった橋台内部への雨水等の侵入が疑われる事象は確認しておらず、超音波探傷試験の結果においても、鋼棒の損傷は確認されなかった。その後、平成29年の法定点検や日常パトロールにおいても、目視による調査等を継続的に行っており、変状が確認されていないことから、超音波探傷試験は実施していない。」と答えました。
私は、「専門家を含めた検討会議は、15年前の損傷と今回の損傷の原因を解明し、今後の橋梁の管理に生かすための報告書を作成すべきだ。」と質しました。
阿部部長は「復旧検討会議において、建設時の資料や15年前の調査結果などを説明し、さまざまな観点から、損傷原因の究明と同種橋梁の点検方法等を議論いただいているところであり、会議終了後は、報告書をとりまとめ、公表する考えだ。」と答えました。
私は「15年前と今回のPC箱桁橋での鋼棒の破断を受け、県内の同種橋の鋼棒を緊急に調査すべきだ。」と質しました。
阿部部長は「上関大橋と同種のドゥルックバンド形式の橋梁については、現在実施している補強工事の中で監視を行っており、変状は確認されてない。今後、検討会議の助言を踏まえ、適切に対応してまいりたい。」と答えました。
日経クロステックという雑誌に青野記者は15年前に鋼棒の破断があったことを指摘した上で次のように書いています。
「幸い補強が終わるまで事故は起こらなかったが、交通規制しなかった県の対応には疑問が残る。」
私は、「15年前の破断がわかった時に交通規制をしなかったのか。法的に考えて、そのことは問題ないと考えているのか。」質しました。
阿部部長は「15年前のケースでは橋の安全性が確認でき、通行に支障もなかったことから交通規制は行っていない。また、これについての法的な問題はない。」と答えました。
私は、「今回の事故が判明した時に、なぜ、15年前の事実を公表しなかったのか。」質しました。
阿部部長は「道路等に損傷などを確認した場合には安全に通行ができるかどうかを判断して、通行に支障があれば公表することとしているが、15年前のケースでは橋の安全性が確認でき、通行に支障もないことから公表を行っていない。」と答えました。
私は、「江本議員の質問に、回答として『点検結果の公表基準を策定する』とあったが、その策定時期はいつか。」と質しました。
阿部部長は「今後、橋の重要性や損傷の程度などによる公表基準を定めて、点検結果を公表する考えだが、これについては早期に点検結果の公表基準を作成していこうと考えている。」と答えました。
私は、「15年前の鋼材破断を今回の事故発生直後に公表しなかったことは、私は納得できない。新聞で報道された後に、上関町に行ったそうだが、謝罪したとの報道があるが、上関町にどのような説明をしたのか。」と質しました。
阿部部長は「この報道があったのちに、私どもの職員が、直接県に伺い、15年前の事故の状況、これまでの経過等を説明した。」と答えました。
15年前の上関大橋の損傷について、県が公表しなかったことは重大です。
今後は、橋梁の損傷を公開する基準を定めると答えましたが、損傷の大小を問わず、可能な限り公開するとの基準になることを望みます。
今後とも県民の命と安全を守る橋梁であるために、必要な発言を行っていきたいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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