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上関原発のための海上ボーリング問題で質問行う

 私は、11月県議会で、12月2日、上関原発のための中国電力による海上ボーリング調査について質問しました。

 県は、10月29日、中国電力が上関町で原発建設計画を巡り、海上ボーリング調査をするために申請していた埋め立て予定海域の占用を許可しました。海域の占用期限は、来年の1月28日です。

 第一に私は「中国電力は海域の占用許可を受けて、この1カ月ボーリング調査は実施できないままである。一般海域の利用に関する条例第9条には、知事は『当該行為の実施状況』等を調査できる権限があると規定されている。中国電力は、この1カ月ボーリング調査を行うことができなかった理由をどう説明しているか。残り2カ月足らずで調査を完了できると説明しているのか。」と質しました。

 阿部土木建築部長は「ボーリング調査の実施に向けて、どのように対応するのかは、事業者において判断されるべきものであることから、県としては、現時点、理由等について、調査は行っていない。」と答えました。

 第二に私は、「中電は、昨年も海域の占用を申請し、調査ができず、今回も調査が遅延している。そもそも中電が示した占用期間など県の許可判断に誤りがあったのではないか。」と質しました。

 阿部土木建築部長は、「この度の一般海域の占用許可については、条例に基づき適正に審査し、申請内容が条例の許可基準に適合していることから許可したものであり、許可判断に誤りがあったのではないかとのご指摘は当たりません。」と答えました。

 毎日新聞は、今日、上関原発の海上ボーリング調査について次にように報じました。

 「上関町で上関原発建設を計画する中国電力(広島市)は15日、建設地の埋め立て予定海域での海上ボーリング調査を一時中断すると発表した。予定地での漁船停泊などで抗議の意思を示してきた反対派住民らの理解を得られず、海が荒れる冬を迎え、海域の占用期限内に調査を終えることは難しいと判断した。(中略)中国電力上関原発準備事務所の担当者は『安全・安心な原発建設に向けて必要な調査で、地域の理解と協力を得ながら実施できるよう、引き続き取り組んでいく』と話した。調査再開の時期は未定で、4月ごろまでは難しいとしている。」

 毎日新聞のインタビューに中国電力上関原発事務所の担当者が答えた(ボーリング調査の再開は)「4月ごろまで難しい」との見通しなら、中国電力は、1月28日までとしている海域の占用許可期限内に調査を終了することは困難となります。

 これで、期限内に調査が完了しなかったのは2度目となります。

 中国電力の担当者が「安全・安心な原発建設に向けて必要な調査」と言いますが、何度も本ブログで指摘しているように、この国に原発新設のための新しい「規制基準」は存在しません。

 ですから、今行おうとしている調査が「必要な調査」かどうかの基準がそもそもないのです。

 中国電力は、「必要かどうか分からない調査」を繰り返すのは止めるべきです。

 山口県は、「必要かどうか分からない」調査のための海域の占用を中国電力に許可すべきではありません。

 中国電力は、上関原発予定地での海上ボーリング調査を一時注視すると発表しました。

 この問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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