最近、書店に行っては富山和子さんの本を探す毎日です。
今日は、「水と緑 日本の原風景」を見つけました。
この本は、彼女が取り組んでき20年分の「日本の米カレンダー」の写真とコメントを一冊にまとめたものです。
写真の一枚一枚がかけがえのない日本の原風景です。私は代々の農家で中山間地の出身ですので、この写真一枚一枚に、子どものころからの風物や暮らしの様子が映し出されているようでとても懐かしく思いました。これからも何度も何度も繰り返し見るだろうと思います。
この中に山口県の写真が2枚出てきます。一枚目は、山口県周東町(現岩国市)の「椙杜八幡宮の神馬」です。
「ここは島田川流域の穀倉 馬の飼育も盛んだったところ 氏子たちは『お馬さま』と呼んで 神馬を大切に守っている」という富山さんのコメントがつけられいます。
二枚目は、油谷町(現長門市)の「雨乞山麓の棚田」です。
「いま油谷町だけで 大小の溜池が1637 それに対して農家戸数が1086 一世帯で複数の溜池を守り 登山をし、機械が入らないので 手作業の労働だ」という富山さんのコメントがつけられています。
そうなのです。全国のそして山口県の原風景は、地元の方々の力で守られているのです。当然ですが、そのことを私たちは忘れかけています。
これらの風景は、撮影後十数年たったところもあります。もうこの風景を見ることができないところもあるかと思うと胸が痛みます。
せめて、富山さんのカレンダーをこれからも買おう。せめて、私が受け継いだ田んぼは、家族で維持していこうと今日も誓うのでした。
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