議員日誌

傲慢症候群

 香山リカさんの「半知性主義でいこう」を読んでいます。

 この中に、アメリカの精神医学者ナシア・ガミー氏が指摘する「傲慢症候群」の内容が書かれてあります。

 「傲慢症候群」の特徴は以下の通りです。

 ①自己陶酔の傾向があり、「この世は基本的に権力をふるって栄達をめざす劇場だ」と思うことがある。

 ②何かするときは、まずは自分がよく映るようにしたい。

 ③イメージや外見がかなり気になる。

 ④偉大な指導者のような態度をとることがある。話しているうちに気がたかぶり、我を失うこともある。

 ⑤自分のことを「国」や「組織」と重ねあわせるようになり、考えや利害もおなじだと思ってしまう。

 ⑥自分のことを王様のように「わたしたち」と気取って言ったり、自分を大きく見せるため「彼は」「彼女は」などと三人称をつかったります。

 ⑦自分の判断には大きすぎる自信があるが、ほかの人の助言や批判は見下すことがある。

 ⑧自分の能力を過信する。「私には無限に近い力があるのではないか」とも思う。

 ⑨「私の可否を問うものは、同僚や世論などありふれたものではない。審判するのは歴史か神だ」と思う。

 ⑩「いずれ私の正しさは歴史か神が判断してくれる」と信じている。

 ⑪現実感覚を失い、ひきこもりがちになることがある。

 ⑫せわしなく、むこうみずで衝動的。

 ⑬大きなビジョンに気をとられがち。「私がやろうとしていることは道義的に正しいので、実用性やコスト、結果についてさほど検討する必要はない」と思うことがある。

 ⑭政策や計画を進めるとき、基本動作をないがしろにしたり、詳細に注意を払わなかったりするので、ミスや失敗を招いてしまう。

 香山リカさんは、「安倍総理に明らかな⑤の『自分を国家と同一化している』という傾向と、⑦の『自分に批判的な意見を軽視、軽蔑する』という傾向」があると指摘しています。

 今朝のしんぶん赤旗日刊紙に安倍政権の閣僚らの暴言・問題行動が日替わりメニューのように相次いでいることが取り上げられています。

 「今月に入ってからだけでも、今村雅弘復興相、鶴保庸介沖縄北方相、山本幸三地方創生相が、原発事故の自主避難者や沖縄県民、学芸員らを突き放し、侮辱し、居直る暴言を繰り返してきました。政権を構成する大臣政務官も女性問題などで辞任しています。」

 安倍内閣全体に、「傲慢症候群」が蔓延している状況ではないでしょうか。まさに、「傲慢内閣」と言える状況です。

 香山さんはこう書いています。

 「問題はリーダーが傲慢症候群に陥った場合、その人による統治は必ずと言ってよいほど破綻して終わる、ということだ。その計画は本人の思考力などを超えた総代なビジョンになっているため、すでに現実不可能であり、実行に移そうとすると必ず失敗するからだ。つまり、傲慢症候群は本人にとってというより、組織や社会を『死に至らしめる病』なのである。これは、一刻も早く手を打たなければならないだろう。」

 日本共産党の志位和夫委員長は記者会見で、「モラル崩壊がトップから引き起こされて、内閣全体に及んでいる」と指摘しました。

 安倍内閣によって社会が死に至る前に、安倍政権を退陣に追い込んでいきましょう。

 香山さんの「半知性主義でいこう」を読みながら、決意を新たにしました。

 香山リカさんを総がかり行動うべ実行委員会でお呼びする計画を検討しています。

 安保法制強行2年目にあたり、今秋に、宇部市で香山リカさんを講師にして学習会を行うことを計画しています。

 詳細が決まりましたら、本ブログに掲載します。こうご期待下さい。

 香山さんの本は分かり易く、しなやかに、鋭く社会を問題点を炙り出しています。

 秋の講演会までに一冊でも多く、香山さんの著作に触れたいと思っています。

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