本願寺新報に本願寺派司教の内藤昭文さんが、「いのちの栞」を連載されています。
先日の「いのちの栞」に「長寿王経」に、「諍いは諍いをもって止めることはできない。ただ忍だけが 諍いを終息させることができる」という言葉があると書かれてありました。
内藤司教は「私たちの生活は、一見平穏に見えても、それは我慢しているだけではないでしょうか。この我という慢心こそ争いの原因なのです。真の平和には、自己中心的な我慢ではなくて『忍』が必要なのです。それは相手を認めて許す「寛恕」であって、智慧に裏付けられた慈悲なのです。」と書いておられます。
別の「いのちの栞」に「仏説無量寿経」に「仏が歩み行かれるところは、国も町も村も、その教えに導かれないところはない。そのため世の中は平和に治まり(中略)民衆は平穏に暮らし、武器をとって争うこともなくなる」という言葉があると書かれてりました。
この最後の部分は「国豊民安 兵戈無用」の言葉で有名な部分です。
内藤司教は、「『平和』と漢訳されるインドの事はシャーンティで、『安穏』『寂静』とも漢訳されます。四法印の一つ『涅槃寂静』は仏教徒の目標を意味し、その意味で仏教は平和を目指す教えであり、その行程が仏道を歩むことなのです。その歩みには、今を生きる自分自身や社会が不安や苦悩に満ちた、非平和的な営みの真っただ中にあるという自覚が必要であり、その原因は何かという問いが不可欠です。」と書いておられます。
日本共産党は、つぎの四つの目標と原則からなる「北東アジア平和協力構想」を提唱しています。
①北東アジア規模の「友好協力条約」を締結します。
②北朝鮮問題は、困難であっても「6カ国協議」の枠組みで解決をはかります。
③この地域に存在する領土に関する紛争問題をエスカレートさせない行動規範を結びます。
④日本が過去に行った侵略戦争と植民地支配の反省は、地域の友好と協力のうえで不可欠の土台です。
この四つの目標と原則は、「諍いを終息させ」「民衆は平穏に暮らし、武器をとって争うことがなくる」道だと確信しています。
これからも平和を目指す教えである仏教を勉強していこうと思います。
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