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使用済み核燃料の中間貯蔵施設を上関町に建設する必要があるのかどうか問われる今年です

 昨年12月22日付、中国新聞デジタルは、青森県むつ市にある使用済み核燃料の中間貯蔵施設について次のように報じました。
 「東京電力と日本原子力発電が、青森県むつ市にある使用済み核燃料の中間貯蔵施設で、他の電力会社から使用済み核燃料の受け入れを検討していることが22日までに分かった。両社の搬入計画が貯蔵容量の計5千tに達しない見通しのためという。両社の幹部が19日、青森県とむつ市に伝えた。同施設は両社出資のリサイクル燃料貯蔵(RFS)が運営。東電は今後『関心のある社に声をかけたい』としている。RFSは建屋2棟を設ける方針。事業は昨年11月に始まり、2050年代前半までに約4500トンの使用済み核燃料が搬入される予定で、貯蔵容量に満たないもようだ。このため県市に入る核燃料税なども当初計画より下振れする可能性があり、地元から減収を懸念する声が上がっていた。他社から受け入れが可能になれば、使用済み核燃料の貯蔵問題で対応を迫られている関西電力が関心を寄せる可能性がある。関電広報室は『他社のことでありコメントする立場にない』としつつ、原発のある福井県と約束した『中間貯蔵施設の30年ごろの操業』に向け『さまざまな可能性に取り組む』とする。関電と共に山口県上関町で中間貯蔵施設を検討する中国電力は『コメントする立場にない』としている。東京電力などが他社から使用済み核燃料を受け入れる検討を始めた青森県むつ市の中間貯蔵施設。専門家は、中国電力が山口県上関町で建設を検討する中間貯蔵施設の計画にも『遅れなどの影響が出る可能性がある』と指摘する。むつ市の施設での他社分の受け入れ可能量は約500トン。「関西電力はもっと使用済み核燃料の貯蔵スペースが必要。このため上関の計画自体がなくなるわけではないが影響は出そう」。原子力資料情報室の松久保肇共同代表は指摘する。想定されるのは、事業の遅れだ。計画は、使用済み核燃料の貯蔵で苦慮する関電で、同町への地域振興策を図る中電の思惑が一致したことが背景にある。関電は数年後の対応を迫られており、むつ市への搬出に関心を寄せる可能性が高い。そうなれば『関電の切迫度が弱くなり、上関町で事業推進を急ぐ必要がなくなる』と松久保共同代表はみる。加えて、関電の関与度が低くなれば、上関町での貯蔵容量も『減る可能性がある』とする。仮に計画の縮小や遅れが生じると、上関町にも影響が出かねない。施設での貯蔵量は国の交付金の額にも関係するからだ。中電は詳細な事業計画を策定中。同庁は2026年2月に町議選があり、同計画の行方は大きな争点となる見通しだ。計画賛成派の町議は『関電が完全に手を引くことはないだろうが、町の財政状況は厳しい。計画を早く進めてほしい』と話す。一方、反対派の町議は中電単独では建設費がかさむため『(関電の関与が減れば)中電が町に施設を造る合理性は小さくなる。計画をまちづくりの柱に据えるべきではない』と訴える。西哲夫町長は中国新聞の取材に『答える材料に乏しい現段階ではコメントできない』としている。」
 12月25日、山口新聞は「柳井市では12月23日、市民団体が市議会に提出した計画への反対決議を求める請願を継続審議とした。同7日に行われた市議選の結果、計画に反対する議員の人数構成が変化し、先行きは不透明だ。田布施町議会は3月の定例会で、建設に反対する議員提出の決議案を賛成多数で可決した。平生町では8月、自治会長らでつくる町民の会が約2100世帯に行ったアンケートで、計画に反対する意見が75%となった。周防大島町では5月、町民が町に住民説明会やアンケートを求める請願を町議会に提出し、現在も継続審議中となっている。」
 私は、先日のブログで、日本共産党の会議で行った志位和夫議長の発言を引用しましたが、再び引用したいと思います。
 志位議長は、12月25日の党幹部会会議で、「『政治の表層』だけで見たら日本の政治情勢というのは右傾化が一気に進んだというふうにも見えるわけです。そして、現実にそうした方向に進む危険性が存在することを、私たちは決して甘く見るわけにはいきません。同時に、『社会の深部の流れ』つまり国民の要求を考えたらどうなるか。高市政権とそれを補完する右翼的潮流が権力を握るもとで、国民の平和の願いや暮らしの願いや、民主主義や人権の願い、これが実現するかといえば、何一つ実現しないわけです。むしろどの願いとも客観的に矛盾し、逆行するということになります。」
 私は、原発問題や中間貯蔵施設の問題もこのような国民の願いとの矛盾が存在していると思います。
 政府は、昨年2月に閣議決定したエネルギー基本計画で、原発を最大限活用すると明記し、新規の原発の開発・設置に取り組む方針を盛り込みました。関西電力は、11月5日、美浜原発が立地する福井県美浜町で原発の新設を検討するための調査を開始したと発表しました。2011年3月の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以来、原発の新設に向けた調査は初めてです。
 しかし、これらの動きは、国民が願う原発ゼロの願いに逆行します。
 使用済み核燃料を中間貯蔵する施設の建設について、山口新聞が報じるように、周辺自治体で、①使用済み核燃料は危険性がある②使用済み核燃料の最終処分場になる危険性があるーなどの理由で、議会選挙で、反対派が多数を占める結果になったり、住民アンケートで反対する声が多数であったなどの結果が出ています。
 原発の新設・再稼働を進める政治を進める「政治の表層」が強まっていることは事実ですが、一方で、2011年東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が発生して以降、「社会の深部の流れ」として、原発ノーの声が国民・県民の中に大きく広がっていことも事実です。このことは、山口県内でも鮮明です。
 山口新聞は、「来年1月に知事選、2月に上関町議選、10月には上関町長選が行われる見通し。建設の判断について『民意に従う』との方針を曲げていない西町長は『町議選の結果は判断材料の一つ』としている。来年は選挙に加え、中国電の事業計画案の発表とともに議論が加速する。県全体の未来に影響を与える動きに注目が集まる」と今年を展望しています。
 今年は、中間貯蔵施設建設計画にとって、重要な年になります。私は、この問題で「政治の深部の流れ」の広がりが政治に反映され、計画断念となる年にしたいと思います。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
 

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