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長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会保有の遺族のDNAデータが警察庁職員に渡されました

 昨日、NHK山口放送局は、長生炭鉱の犠牲者の遺骨問題について次のように報じました。
 「戦時中の水没事故で183人が犠牲になった山口県宇部市の『長生炭鉱』で人の骨が見つかったことを受け、調査を行ってきた市民団体が遺族のDNAに関するデータを国の担当者に渡し、身元を特定するためのDNA鑑定を速やかに進めるよう求めました。戦時中の1942年に起きた坑道が水没する事故で朝鮮半島出身者136人を含む183人が亡くなった宇部市の長生炭鉱では、市民団体が遺骨を探す潜水調査を進めた結果、ことし8月に人の骨が見つかり、現在は警察が保管しています。この骨について、身元を特定するためのDNA鑑定が行われていないことなどから、市民団体のメンバーは21日、東京を訪れ、これまでに集めたおよそ30人の遺族のDNAに関するデータを警察庁の担当者に渡し、速やかに鑑定を行うよう求めました。これに対し、警察庁の担当者は『データを受け取ったからといってすぐに鑑定を行えるわけではありません。韓国政府とも連絡を取り、DNA鑑定を日韓どちらで行うのかなどを検討していきます』と答えていました。要請した『長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会』の井上洋子共同代表は『遺骨が発見されておよそ2ヶ月が経過したのに、鑑定も行われず、残念な気持ちです』と話していました。市民団体では、国のDNA鑑定が今後も実施されなければ、新たな骨が見つかった場合に民間機関などにDNA鑑定を依頼することも検討するとしています。」
 私は、県議会議員として、この政府交渉に参加しました。

  前列 左から、井上共同代表、有田議員、小池議員、白川議員、(小池議員と白川議員の間後ろに私がいます)

 警察庁は、遺骨と思われる人骨は「現在、山口県警本部で保管している」と答えました。
 9月26日の私の一般質問に対する熊坂県警本部長の答弁は、「県警察において、DNA型鑑定実施の要否などを警察庁と協議している」という内容でした。
 その答弁からすると、記事にあるような警察庁担当者の「DNA鑑定を日韓どちらで行うのかなど検討している」という答弁に私は納得できませんでした。
 更に、山口県警は、10月15日、警察庁とも相談の上、刻む会が保有するご遺族のDNA型鑑定に関するデータの内容を宇部署の職員が電話で井上共同代表に連絡をしました。
 県警の求めに応じて、昨日、井上共同代表が、DNA型鑑定のデータを検察庁の職員に提出しました。
 私の答弁通り、まずは、県警において、遺骨と思われる人骨のDNA鑑定を行い、刻む会が保有するご遺族のDNA型鑑定との照合を行うべきだと思います。その点から、警察庁の回答に納得できませんでした。
 また、厚労省の担当者は、現地を訪ねるべきだとの質問に、「現時点で、訪問は考えていない」という趣旨の回答を行いました。
 韓国の政府関係者は、昨年の追悼式に参加しています。
 石破首相が国会で、「現地視察をちゅうちょすべきとは考えていない」との答弁を行っていますが、日本政府関係者が頑なに現地を訪れないことは納得できません。
 井上共同代表は、政府職員に「現地を訪ね、悲しみを共有してほしい」と訴えました。
 昨日の交渉に、日本共産党の小池、白川参院議員の他、立憲、れいわ、社民、沖縄の風など多くの国会議員が参加しました。
 その内の多くの国会議員は、現地を訪ね、悲しみを共有している方々だから、昨日の交渉に参加し、遺骨のDNA鑑定を急ぎ、遺骨を遺族に返すことを政府に求めていると思います。
 政府関係者も是非、現地を訪れるべきだと思います。
 来年2月7日に追悼式が行われます。その前後に、潜水調査が行われています。
 刻む会の交渉団は、政府関係者に「追悼式の参加」を求め、参加していた、外務省・厚労省・警察庁の職員は、揃って「持ち帰って検討する」と答えました。
 追悼式には、韓国政府の関係者も参加があるものと思います。是非、日本政府の関係者の出席が実現できることを願っています。
 私は、県議会で、村岡知事の現地訪問を求めてきましたが、「知事の現地訪問の予定はない」と答弁しました。
 政府が変われば、県知事の姿勢も変化すると思います。その事にも期待したと思います。
 昨日の交渉は、刻む会のDNA鑑定のデータが、警察庁の職員に渡されたことは大きな前進だと思います。
 このことを契機に、2ヶ月近く、県警本部で保管されている遺骨と思われる人骨のDNA鑑定が早急に行われ、遺族のDNAと照合され、合致したらならば、遺骨が遺族に一日も早く返還されることを願っています。
 昨日の交渉の内容は、昨夜と今朝の様々なメディアで報じられています。
 皆さんの感想・ご意見をお聞かせください。

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