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市民団体が行った岩国基地の周辺地点でPFOS等の調査すべき

 私は、9月26日に、一般質問で登壇しました。今日は、米軍岩国基地内の有機フッ素化合物対策について報告します。
 私は、昨年9月県議会で「岩国基地における、消火訓練施設の設置状況、2010年以降に行われた消火訓練の実施状況、泡消火薬剤漏出事故の発生状況、飲料水は米国の環境基準をクリアしているのか、PFAS等についての公開状況等を県は、基地に照会し、結果を公表すべきだ」と質しました。
 総務部理事は「PFASに関する報道等を踏まえ、岩国基地内のPFASについて、お示しの内容を含め、現在、国を通じて照会しているところであり、その回答を持って適切に対応したい」と答えました。
 私は、その後、岩国基地からどのような回答があったのか質しました。
 田中総務部理事は「お示しの内容のうち、岩国基地における消火訓練施設については、国が整備し、米側に提供しているとの回答があった。その他の点については、米側から『PFASに関連するすべての合意事項、守るべき義務、定められた手順を堅持していく』という見解が示されているとのことだ」と答えました。
 横田基地では、米側からPFOS等が含有する水が漏出したという報告があって、国等が立ち入り調査をして、今日現在、消火訓練施設は土で埋められ、アスファルトで覆われました。PFOS等の含まれた水は、粒状活性炭フィルターで浄化され、放出が完了しました。そして、空になった貯水池は埋め立てられました。
 岩国基地は、2007年から16年の10年間に少なくとも344回の環境事故が起きていることが報じられています。
私は、「泡消火薬剤漏出事故の発生があったのかどうか、引き続き、国に照会すべきだ。岩国基地に消火訓練施設があることが分かったが、消火訓練がどの程度行われているのか、引き続き、国に照会すべきだ。」と質しました。
 田中理事は「県としては、岩国基地において、公共の安全または環境に影響を及ぼす可能性がある事故等が発生した場合は、日米合同委員会合意に基づき、国から適切に情報提供があるものと考えている。また、米側からはPFASに関連する全ての合意事項等を堅持するとの見解も示されていることから、改めて照会を行う考えはない」と答えました。
 市民団体が行った岩国基地に隣接する遊水池での水質調査で、PFOSとPFOAの合計が、昨年10月は175.6ng/L、今年4月は64.7ng/Lで、2回とも国の指針値50ng/Lを超える結果でした。
 私は、市民団体が行った調査地点で、県独自の調査を行うべきだと質しました。
 山本環境生活部長は「PFOS等の調査地点については、国の選定要領により、排出源となりうる施設の下流部における河川・海域の環境基準点を選定するよう示されていることから、お示しの米軍岩国基地に隣接する遊水池での調査は考えていない」と答えました。
 環境基準点とは、環境省の通知を踏まえ自治体が選定するものであり、環境省の通知には、その他必要に応じて設定する地点があります。つまり、知事の判断で環境基準点を設定することが可能です。
 私は、「市民団体が水質調査を行った地点を環境基準点として県が独自の調査を行えばよいが、どうお考えか」と質しました。
 山本部長は「この環境基準点は、水質の状況を効率的・効果的に把握して、環境基準の達成状況を評価するため、公共用水域である河川・海域・湖沼において県が設定することとされており、市民団体が調査を実施した米軍岩国基地に隣接する遊水池は、これに当たらないため、環境基準点に設定することはできません。また、調査の目的からも、お示しの地点で調査することは考えていない」と答えました。

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