12月11日、毎日新聞は、映画「ソウルの春」に関連する内容を次のように報じました。
「韓国紙・中央日報は11日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が3日夜に『非常戒厳』を出して行こう、映画『ソウルの春』のオンライン視聴が急増していると伝えた。映画振興委員会のデータによると、韓国国内の動画配信サービスでは4日の視聴回数は前日の12倍近くに倍加した。ソウルの春は1979年に当時、保安司令官だった全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領が反乱によって実権を掌握した『粛軍クーデター』を題材にした映画。今回の戒厳令は全市が同年に発令して以来、45年ぶりだったことから注目を集めたとみられる。中央日報によると、動画配信サービスを通じた4日の視聴回数が計1150回に達し、3日の97回を大きく上回ったという。ネットフリックスでは6~10日に5日連続で視聴ランキング1位になった。劇場での再公開やテレビ放映を求める声も相次いでいる。韓国では2023年11月に劇場公開され、1300万人以上の観客を動員。『パラサイト 半地下の家族』(19年)を超える大ヒットを記録した。」
私は、尹大統領が突然宣言した戒厳令により、国会が無効化され国民の権利が一時的に制限される事態を招いたことを受け、全斗煥クーデターを強行する時代を描いた映画「ソウルの春」を是非観たいと思っていました。前日、ベトナムに行った際に、飛行機の中で、視聴できる作品に入っていましたが、日本語字幕が出ずに、観れずじまいでした。今年に入り、ワイカムシネマで上映をされていることを知り、昨日、視聴しました。映画「ソウルの春」は来月6日まで上映しています。是非、一人でも多くの方に視聴していただきたいと思います。
このクーデターの後の韓国では戒厳令がひかれ、光州事件などが起こるなど、戒厳軍が市民に発砲し、多くの死者が出る事件が発生しました。
今回の戒厳令発令に対して、韓国の市民による決死の抗議や国会議員の迅速な行動によりすぐに解除されたものの、権力者の一存で憲法や法律を無効化することの危険性が示されました。
日本では自民党、公明党、国民民主党、日本維新の会などがコロナ禍や震災対応などを口実に「緊急事態条項」創設のための改憲を強く主張しています。まさに韓国大統領が発した「非常戒厳」が示した人権を抑圧する強権発動を決して許すわけにはいきません。
韓国では、厳しい歴史を経て、1987年に大統領直接選挙を勝ち取るなど、民主主義の歴史が脈々と生き続けています。
逆に、日本が、「非常戒厳」が行える国となり、国民の自由や権利が制限される国にしてはいけません。
私は、韓国の歴史を今こそ、日本は学ぶ時だと思います。
最良の教材の一つは映画「ソウルの春」です。そして、ノーベル文学賞を受賞したハンガンさんが光州事件を描いた「少年が来る」も最良の教材の一つだと思います。
映画「ソウルの春」を一人でも多くの方にご覧いただきたいと思います。
ご覧になった皆さん、感想をお聞かせください。
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