2025年1月12日、TYSテレビ山口は、教職員組合が「教員未配置」の問題で記者会見を行ったと次のように報じました。
「『教員未配置』とは今、学校教育の世界で問題視されている課題のひとつです。『休職した教職員の代わりが見つからない』ということです。山口県の教職員の労働組合が、現場に大きな負担がかかっている現状を訴えました。山口県高等学校教職員組合と県教職員組合が、県庁で会見を開きました。2つの組合が特別支援学校の高等部を含む県立高校を対象に調査したところ、2024年10月時点で、休職した教員の代わりが未配置となっているのは、35人に及ぶことが分かりました。2023年10月時点では21人だったのに比べれば14人増え、1.67倍になっています。未配置のまま学校運営や教育活動を続けた結果、問題視されている教員の多忙化ぶりはいっそう深刻となります。組合では『ドミノ倒しのように体調不良・精神疾患などで休職せざるをえない状況に陥っている』と訴えます。山口県高等学校教職員組合 緒方由美書記次長 『本当に学校現場の実情が深刻さを極めていて、子どもたちの学習の補償とか教職員の健康がすごく懸念されるところです』未配置への対応としては、常勤ではなく、非常勤の教員で授業の穴のみを埋めるケースが多いということです。『先生はあしたも来る先生なの?』と、生徒から教員が入れ代わることへのとまどいの声もあると言います。問題の解決に向けて、職場環境の改善や教職員の負担軽減が必要だと訴えました。」
山口県高等学校教職員組合と山口県教職員組合が行った記者会見資料「『教育に穴があく(教員未配置)』実態調査結果につて」によると、県教委発表資料による23年10月1日の未配置は、小学校33、中学校18、高校3、特別支援10の計64人です。24年10月1日の未配置は、小学校32、中学校30、高校4、特別支援25の計91人です。10月1日の数字が今年は27人増えています。
また、県教委発表資料によると24年5月1日の未配置は、小学校12、中学校16、高校4、特別支援22の計54人です。24年10月1日は、91人ですので、年度途中で37人増えています。
更に、高教組の調査で、高校と特別支援学校高等部の未配置の状況が分かりました。23年10月1日、高校14、特別支援高等部7。24年5月1日、高校11、特別支援高等部11。24年10月1日、高校20人、特別支援15人。
高校の未配置は、県教委の数より、24年10月1日の高教組の調査結果は、5倍多い数字となっています。
また、特別支援学校高等部の未配置は、県教委の数より、24年10月1日の高教組の調査結果は、過半数を超えています。
つまり、県教委調査より小中学校でも、特別支援学校でも教員未配置の数は多いのではないかということを推察させる高教組などの調査結果です。
全日本教職員組合は、一昨年10月、緊急提言「このままでは学校がもたない!子どもたちの成長が保障され せんせいがいきいきと働くことができる学校をつくる」を発表しました。
提言1 教職員定数を抜本的改善を
提言2 少人数学級の促進を
提言3 競争主義的な教育政策の見直しを
提言4 長時間労働解消につながる給特法の改正を
提言5 すべての学校で労働安全衛生体制の確立を
提言6 部活動の見直しを
提言7 教職員の声を施策に反映させるしくみを
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