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山口ならではの体験創出支援事業補助金申請者と工業施工業者の代表者が同一ではないかとの疑念を指摘する

 私は、9月30日に一般質問で登壇しました。
 今日は、「山口ならではの特別な体験創出支援事業補助金」について報告します。
 私は、6月県議会の質問で、23年度の公募要領で選定された3事業のうち、クルーズ船の就航とグランピング施設のオープンの2事業の進捗が遅れていることを指摘しました。
 私は、両事業の現時点での見通しを尋ねました。
 道免観光スポーツ文化部長は「クリーズ船の事業については、10月1日から運航が開始される予定となっています。また、グランピング施設の事業については、25年3月の完成に向けて予定通り進捗している」と答えました。
 まず、山口市にグランピング施設の建設を進めている事業についてです。
 情報公開請求で入手した第二次審査の評価項目には、「10年、15年先まで価値を生み出し続けられるか」があります。
 私は、「グランピング施設は飽和状態と言われる中、審査にあたった県観光連盟は、どう評価し、県はどのような判断で補助金を交付したのか」質しました。
 道免部長は「審査については、審査会において事業計画の総合的な評価により判断し、採択されている」と答えました。
 次に、周南市の事業者についてです。
 この事業者は、クルーズ船就航に加えて、サウナ施設を作りましたが、同施設の工事全般を施工した業者と、補助金交付を受けた事業者の代表者が同一人物ではないかとの指摘がされています。
 補助金の交付要綱には、補助対象経費に含まれないものとして「申請者も若しくは申請者が経営する法人、又は同一生計者若しくは同一生計者が経営する法人等との契約により相手方に支払う経費」をあげています。
 私は、「サウナ施設の工事全般を施工した業者への経費が補助対象経費に含まれているとすれば、交付要綱に反するのはないか」質しました。
 道免部長は「サイナ施設の経費については、観光連盟においてその内容を精査の上、交付要綱の別表に定める『事業実施のために必要と観光連盟が認めた経費』として補助の対象とされており、要綱に反するものではない」と答えました。
 補助金を申請した業者Aとサウナ施設の全般を施工した業者Bの登記簿を見ると、住所と代表取締役が同一自分物です。補助金交付要領に申請者経営する法人との契約により相手方に支払う経費は補助対象経費に含んではならないとあります。
 私は、「県が、補助要綱に基づいて、その点を審査した上で、問題ないと答弁しているのか。補助要綱14条3には、補助対象事業等に関して不正、怠慢、その他不適切な行為があった場合、既に交付している補助金の全部若しくは一部の返還を命じることができるとあり、これに該当するのではないか。観光連盟は事実関係を申請者Aに質し、補助金の一部の返還を命じるべきではないか」と質しました。
 道免部長は「当該経費については、審査の段階で観光連盟が事業者から聞き取りを行い、金額や内容等も精査の上、交付要綱に基づく補助対象経費として認めているものであり、適正に審査がされているものと考えている」と答えました。
 山口県補助金等交付規則9条に、知事は補助金等にかかる予算の失効の適正を期するため必要があると認めるときは、補助事業者(この場合、観光連盟)に報告させることができるとあります。
 私は、「観光連盟に一連の問題に関する報告を求めるべきだ」と質しました。
 道免部長は「観光連盟において適正に審査が行われているので、観光連盟からの報告などを求める考えはない」と答えました。
 私が、申請者Aとサウナ施設施工業者Bが、同じ住所で同じ代表取締役ではないかと県観光スポーツ文化部に伝えたのは、9月24日です。
 私は、「私が、この問題を部に伝えた後に、観光連盟はその問題について、当該業者に再調査をしたのか」質しました。
 道免部長は「申請者と業者が同一であるということを議員から伝えられた後に、観光連盟は再調査を行っていない」と答えました。
 私は、「交付要綱に基づき、補助金を出した山口県が、観光連盟の調査が妥当なものかチェックしなければならない。補助金等交付規則に基づく調査を行わないのはおかしい」と質しました。
 道免部長は「当該事業については、観光連盟において適正に審査が行われているので、報告や調査を求めることは考えていない」と答えました。
 私は、「疑義が広がるこの補助金は、一旦立ち止まって、継続の可否を判断すべきだ」と質しました。
 道免部長は「来年度以降の取組について、現時点で答えることはできない」と答えました。
 県は、私の指摘を受けて、観光連盟に再調査を要請していないことが分かりました。また、私の指摘が当たらないとも言いません。つまり、県は、私の指摘を受けての検証を避けているとしかいいようのない答弁です。
 引き続き、この指摘に基づく検証を継続していきたいと思います。
 この問題に対する皆さんからのご意見や情報提供をお願いいたします。

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