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県立大学付属高校設置を検討する協議会資料と県と大学の協議内容を情報公開請求しました

 私は、6月29日、一般質問で登壇しました。
 今日は、県立大学付属高校に関わる諸問題について報告します。
 県立大学は、「高大連携の推進強化に関する検討協議会」の設置の趣旨として、令和4年3月に策定した「山口県立大学将来構想」に基づき、県立の大学として担うべき人材育成機能の強化を図るため、付属高校の設置を含めた今後の高大連携の方策について協議するとしています。
 私は、『山口県立大学将来構想』に『付属高校の設置』の文言がないのはなぜかを質しました。
 松岡総務部長は「付属高校の設置は、『山口県立大学将来構想』に掲げる高大連携を推進するための具体的な取組方策の一つとして、構想策定後に大学において検討し、決定されたもの」と答えました。
 令和5年6月策定の「第3期まち・ひと・しごと創生総合戦略(素案)には「付属高校の設置」が明記されていますが、令和4年12月策定の「やまぐち未来維新プラン」には、「付属高校の設置」の文言がありません。
 私は、その理由を質しました。
 松岡部長は「『やまぐち未来維新プラン』においては、『山口県立大学将来構想に基づく魅力ある学校づくりの推進』や『高大連携による実践的・体験的な教育』の充実を掲げている。県立大学では、こうした県の方針等も踏まえ、具体的な取組について検討し、付属高校の設置方針を決定したものだ。なお、『第3期まち・ひと・しごと創生総合戦略(素案)』は、付属高校設置方針の決定後に取りまとめたものだ」と答えました。
 令和4年12月策定の「県立高校再編整備計画前期実施計画」では、宇部西高校を募集停止し、田部高校と厚狭高校を再編統合するなどとしました。
 協議会で岡理事長が付属高校設置の必要性について、『若者が県外に流出するという現状を』変えるためだと説明したと報じられています。
 私は「既存の県立高校を再編統合・募集停止する一方で、県立大学付属高校ならば若者の県外流出を防げるとする根拠を県はどう理解しているのか」質しました。
 松岡部長は「県立大学では、付属高校の設置により、高校から大学までの一貫した教育を通じて、専門性の高い人材育成を行うとともに、郷土への愛着を高め、県内定着につながる流れをつくることができるとしている。県としても、本県が必要とする人材の育成や若者の県内定着をより強力に進める上で、有効な取組と考えている」と答えました。
 6月9日、宇部西高校を存続させる会が提出した公開質問状に「宇部西高校を県立大付属校に」との項目があります。
 県教委は、この質問に「お答えする立場に」ないと答えました。県立高校を改編する可能性がある問題です。
 私は、「県立高校が付属高校になった場合は、パブリックコメントや地元説明会を実施すべきだ」と質し、「宇部西高校を県立大付属に」との質問への回答について尋ねしまた。
 松岡部長は「パブリック・コメントについては、一般的に長期構想や計画等を策定する場合などに行うものであり、今回の付属高校の設置に当たり、実施することは考えていない。また、地元関係者等への説明については、今後、県立大学において、検討協議会の意見等も踏まえながら、必要に応じて適切に対応されるものと考えている。付属高校の設置については、県立大学において、検討協議会の意見等も踏まえながら、検討が進められているところであり、個別の高校について、県として見解を申し上げることは、差し控えたい」と答えました。
 県立大学付属高校は、昨年12月に策定された「やまぐち未来維新プラン」に名言されていません。そして、今年の2月県議会の答弁で付属高校設置が名言されました。
 私は、「昨年12月から今年3月までに、どのような付属高校設置の方針の議論をしてきたのか、県民に説明すべきだ」と質しました。
 松岡部長は「今年3月に、県立大学が、付属高校を設置する方針について記者会見を行っている。その際に、検討経緯について、昨年3月に策定した『山口県立大学将来構想』に掲げる高大連携を推進するための具体的な取組を検討する中で、専門性の高い人材育成を行うとともに、県内定着につながる流れをつくるためには、高校から大学までの一貫した教育ができる付属高校の設置が有効な手段の一つと考え、県や県教委とともに議論を進めた結果、県立大学の付属高校を設置する方針とした』旨を説明しているところだ」と答えました。
 「やまぐち未来維新プラン」を策定した昨年12月から今年3月までの間に、県立大学は、県や県教委とも議論を進めた結果、県立大学の付属高校を設置する方針を決めたことが明らかになりました。
 昨年3月に策定された「県立大学将来構想」にも明記されていない、付属高校の設置をわずか数カ月で決めてしまうことはあまりにも性急過ぎる対応と言えます。
 県教委は、昨年末に、宇部西高校などを廃校にする方針を決める時期とも重なり、付属高校の設置を決めるタイミングとしてはあまりにも配慮を欠くものだとも言えます。
 そして、現在、2回行われている付属高校の設置を検討する協議会は非公開で、何が議論されているのか、県民には知らされていません。
 あまりにも異例づくめの付属高校設置の経緯だと言えます。
 私は、7月10日、県知事に対し、公文書開示請求書を提出しました。
 公文書の内容は①公立大学法人山口県立大学が開催した第一回、第二回の山口県立大学高大連携の推進強化に関する検討協議会に関する資料及び記録の全て②県と公立大学法人山口県立大学が、付属高校設置に関して協議を行った際の資料・記録の全てです。
 7月11日付で、村岡知事から、請求のあった「公文書の内容」のうち、①については、公立大学法人山口県立大学に事案を移送したとの通知が届きました。今後、①については、県立大学が開示決定等を行うことになります。
 これら文書が開示されましたら、その内容について、本ブログで報告していきたいと思います。
 県立大学付属高校の設置について、皆さんからの情報やご意見をお聞かせください。

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