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山口きらら博記念公園再整備 「キャンプブームに乗っかっただけでは税金の無駄遣いになる」との指摘

 25日の朝日新聞は、新年度予算案に計上されている、きらら博記念公園再整備事業について次のように報じました。
 「県は新年度予算案の目玉の一つとして、山口きらら博記念公園((山口市阿知須)の再整備を掲げる。『アフターコロナ』でアウトドア活動が活発になるとにらみ、県民の交流のほか、他県から訪問客を集める核にしたい考えだ。ただ、施設整備が利用者増に直結するとは限らず、税金の無駄遣いになる可能性を指摘する声もある。今月中旬、記念公園の一角につくられたBMXコース。土を積んでできた高さ0・5~1・5㍍ほどの段差を、自転車に乗った人たちが次々に飛び越えていった。県土木建築部が今月18日から3月下旬まで行う自転車利用実験の一環だ。県は利用者を対象にしたアンケートを実施し、コースの難易度はどうか、有料でも利用するかなどを尋ねて、今後の事業に生かす考えだ。村岡嗣政知事は14日、予算発表の記者会見で『県全体がアウトドアフィールドとしてブランドを確立できるように取り組みたい』と話した。中でも力を入れるのが記念公園。『様々な世代が集い、住みよさを実感できる(交流拠点)、県外からも人を呼び込める(集客拠点)の両面から再整備したい』と意気込む。2023年度当初予算案では、記念公園の交流拠点化に向けた基本構想策定や社会実験などに1億1200万円を盛り込んだ。また、主に記念公園の再整備事業に使われる40億円の特定目的基金を創設。現在、記念公園で整備が決まっているものは『具体的にはない』というが、『基金を持つことで機動的に(整備)できる』との見方を示す。県が新年度、記念公園の交流拠点化に向けて行う社会実験の一つに『宿泊利用』がある。キャンプ場やグランピングなどを想定しており、今後絞り込む。県によると、人口に対するキャンプ場などの施設の数は15年度のデータで全国9位。県はこの状況を優位性とみなし、『山口ならでは』の環境をつくれると見込む。村岡知事も、民業圧迫にならないかという質問に『今の施設数で十分ではなく、もっと集客できる。行政だけでなく民間の力を取り込む」』という。一方、美祢市秋芳町の秋吉台にグランピング宿泊施設『レドンド秋吉台』を昨年、オープンした『ナインバレー』の九谷直樹社長(46)は、全国でグランピング施設が急増していると指摘し、『キャンプブームに乗っかっただけでは税金の無駄遣いになる。宿泊だけではない他の魅力を足して差別化できるかどうか。なぜ客がキャンプに行くのかを真剣に考えてとがった発想を入れないと、アウトドアだけを楽しみに他県から人が来る時代ではない』と取材に語った。」
 私も先日、グランピング施設を運営する九谷社長にお会いしてお話しをお聞きしました。
 その後、夕暮れ時でしたが、秋吉台のグランピング施設「レドンド秋吉台」を視察しました。

  夕暮れのグランピング施設「レドンド秋吉台」

 6棟の内、その日は、2棟で利用がありました。
 美祢市が秋吉台の駐車場としていた土地を借りて、グランピング施設が整備されていました。
 九谷社長は、「ターゲットを絞って、スモールスタートさせる必要がある」と話されました。
 記事の中で知事が言う「様々な世代が集い、住みよさを実感できる『交流拠点』、県外からも人を呼び込める『集客拠点』の両面からの再整備」。この言葉こそ、ターゲットが絞られていない証左だと思います。
 記事にある「キャンプブームに乗っかっただけでは税金の無駄遣いになる」との九谷社長のメッセージを県は重く受け止めなければならないと思います。
 未来維新プランの山口きらら博記念公園の年間集客目標80万人に固執する余り、ターゲットが絞られていない、税金の無駄遣いしたハコモノを今作るときではないと思います。
 私は、今回の議会で、生物多様性の質問を行います。
 人類の生存にとって生物多様性を維持していくことは避けて通れません。
 その意味で、きらら浜にある、自然観察公園にターゲットを絞り、この公園の魅力を全国に発信する中で、差別化を図るコンセプトで、周辺の整備を行っていくことは重要だと思います。
 山口きらら博記念公園の再整備に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

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