2月3日、荒井勝喜首相秘書官が、性的マイノリティや同性婚に関し差別的な発言を行ったことに対し、「性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会(LGBT法連合会)」が4日、「岸田首相秘書官の差別発言報道に関する声明」を発出しました。
声明文は以下の通りです。
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2023月2月4日
岸田首相秘書官の差別発言報道に関する声明
一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている
当事者等に対する法整備のための全国連合会
(略称:LGBT法連合会)
代表理事・理事一同
(団体 URL:https://lgbtetc.jp/)
2023年2月3日、荒井勝喜首相秘書官は、性的マイノリティや同性婚に関連して「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」と発言し、同性カップルの権利保障をめぐって「社会に与える影響が大きい。マイナスだ。秘書官室もみんな反対する」と発言したと報じられた。そして当該秘書官の更迭に関して報じられている。しかし、当該秘書以外の首相の「秘書官室全員」がそのような認識であるとすれば、極めて深刻な状況であり、G7議長国として国際的に日本の立場が問われる発言であると指摘せざるを得ない。当該秘書官が発言を撤回した今後も、秘書官室の全メンバーはもとより、首相の見解が問われて然るべきである。
嫌悪感を持つ人の多寡によって人権保障が揺らぐべきではないことは言うまでもないが、その上で、科研費に基づく無作為抽出の「性的マイノリティについての意識:2019(第2回)全国調査」報告会資料によれば、近所の人が「同性愛者」であった場合に「嫌だ」「どちらかといえば嫌だ」との回答は27.6%、「性別を変えた人」であった場合に「嫌だ」「どちらかといえば嫌だ」との回答は24.4%、いずれについても回答者の約7割以上が「嫌ではない」「どちらかと言えば嫌ではない」と答えており、2015年第1回調査と比べ、社会的な嫌悪感は急速に改善しつつある。秘書官の発言は、社会の多くの人が適切と考える認識とも大きく乖離するものであることを、改めて指摘する。また、こうした時代錯誤の認識こそが性的マイノリティの自死未遂率の高さや「異次元の少子化対策」や仕事と育児の両立等の諸課題に対して十分に対応できないことの原因であると指摘する。
今年は日本がG7サミットの議長国となる年であり、各国から性的マイノリティ当事者である要人や、関係スタッフも多く来日する。当事者を「見るのも嫌だ」との認識を首相の秘書官、秘書官室全員が持っているとすれば、G7各国からどのように見られるかは明白である。仮にそのように各国のサミット参加者を眼差しているとすれば、G7から放逐されても文句の言えない大きな国際問題であり、首相はもとより、他の秘書官室メンバーの認識を、改めて確認する必要があるのではないだろうか。
今回の発言のような認識を日本の政策意思決定層が持ってしまうのは、ひとえに社会における法規範の遅れに大きく起因していると考えることから、当会は改めて性的指向・性自認(SOGI)による差別禁止法の必要性を確信する。G7サミットに向けて、岸田首相は、2022エルマウ・サミットの首脳コミュニケで国際的に確約したことを実現するため、差別禁止法をこの国会で制定すべきである。
以上
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私は、県議会でLBGT等の問題を県議会で何度も取り上げ、第五次山口県男女共同参画基本計画にLGBT等の問題が初めて取り上げられました。
また、県が初めて「『LGBT』等の基礎知識」という県民向けリーフレットを作成しました。
県内では宇部市で初めてパートナーシップ宣誓制度が導入されました。私は、宇部市内の県営住宅へのパートナーシップ宣誓証を持ったカップルの入居を認めるよう県に求める質問を過去2度行いました。
宇部市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」の第一条に「市民一人ひとりが自分の大切さとともに他の人の大切さを認めることができるようになり、誰もが自分らしく暮らせる社会を目指し」とあります。
荒井前首相秘書官の発言は、「他の人の大切さ」を認めないものであり、「誰もが自分らしく暮らせる社会」を閉ざすものです。
私としても、荒井元首相秘書官の発言に対し、厳しく抗議したいと思います。
小池晃書記局長は、6日、記者会見の中で、「岸田首相自身の家族観・価値観が問われる。多様性を孫7兆するというのであれば、性的少数者に対する差別解消法案、婚姻の平等を認める法案を政府の責任で国会に提出ことを求めたい。」と発言しました。
私は、改めて、性的少数者の差別を解消するための法整備を国求め、パートナーシップ宣誓制度の導入を改めて山口県に求めたいと思います。
荒井前首相秘書官の差別発言に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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