NHK山口放送局は30日、同日に行われた「山口県環境政策推進本部第1回本部員会費」について次のように報じました。
「2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする『カーボンニュートラル』の実現に向けて、山口県は、幹部による会議を開き、産業部門の削減目標を盛り込むなど、2030年度の温室効果ガスの排出削減に向けた県の目標を改定し、来年3月に公表することを明らかにしました。山口県庁では、30日、環境政策の推進に向けた初めての会合が開かれ、県の幹部18人が出席しました。会議では、国が2030年度の温室効果ガスの排出削減目標について、去年10月、2013年度比で46%と目標を引き上げたことを受け、県も今の17.8%の削減目標を見直したうえで、地球温暖化対策の計画を改訂する方針を決めました。新たな計画では、県内の産業部門の削減目標を具体的に定めたうえで、達成に向けた計画も盛り込むことにしています。会議では、県内の温室効果ガスの排出削減に向けて、各部署の担当者からは、▼水素など二酸化炭素を出さない燃料について、県内の中小企業などが研究開発を行う際には補助金を出していることや、▼技術開発を後押ししようと、企業や大学などのマッチングを支援していることが報告されました。会議のあと、村岡知事は、『カーボンニュートラルの実現にあたっては、企業だけではなく、大学などとの連携が必要だ。県がリーダーシップをとって取り組みを進めたい』と述べました。」
この記事にある、5月30日に行われた環境政策推進本部会議の資料は、県のホームページに掲載されていますので、皆さん、ご覧ください。
資料に目を通し、いくつかの特徴について述べます。
第一は、本部に改組された点です。
これまでは、副知事を本部長とする環境政策推進会議でしたが、今回から、知事を本部長にする環境政策推進本部に改組されました。
同時に、本部内に副知事を部会長とする「産業脱炭素化推進部会」が新設されました。
第二は、山口県温暖化対策実行計画について「2050年の目指す将来像」を示すとしたことです。
記事にある17.8%の2030年目標を今年度末までに見直すことは、過去の議会で、県が示した方向性です。是非とも積極的な目標を設定していただきたいと思います。
私が注目したのは、今回の資料の中に、「2050年の目指す将来像」を示すとしたことです。
県は、2050年カーボンニュートラル宣言については①県議会脱炭素特別委員会の提言②コンビナート低炭素化構想ーを踏まえ検討するとの姿勢を議会で示してきました。
県議会脱炭素特別委員会は、「カーボンニュートラル宣言の推進」を言及しました。
先日示された、「やまぐちコンビナート低炭素化構想(仮称)中間案」は基本目標を「コンビナートの国際競争力の維持・強化を図りつつ、2050年カーボンニュートラルを実現」としました。
県が、カーボンニュートラル宣言を行うにあたり、踏まえて検討するとした二つの文書が、どちらも「2050年カーボンニュートラル」に言及しています。
私は、山口県地球温暖化実行計画の改定作業の中で、2030年目標を再設定することに留まらず、2050年の目指す将来像を示す方針を是とします。
その上で、県地球温暖化実行計画に新たに示される2050年の目指す将来像は、「カーボンニュートラル」にすべきだと指摘したいと思います。
今年の11月には、2050年の目指す将来像が明記された県地球温暖化実行計画改定計画の素案が示されます。その素案を大いに期待したいと思います。
環境省の資料によると、5月31日現在、47都道府県中42都道府県が2050年カーボンニュートラル宣言を行っています。
山口県は、一日も早く、「カーボンニュートラル宣言」を行うべきであることを今日も、本ブログで指摘したいと思います。
山口県の脱炭素化の取組について、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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カーボンニュートラルは、エネルギーの地域自給率100%、はては再エネ100%に通じるので、逆算してお得なことから、費用対効果の合うところから始めるのが良いと思います。となると新築に太陽光義務化は正しいと思いますし、EVも同時進行しないといけない。EVに補助や減税を進めるべき。
by つだ — 2022年6月3日 8:06 AM