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中島みゆきさんの歌詞にある「争う人は正しさを説く 正しさゆえの争いを説く」が今を歌っています

 2016年に放送されたNHK「中島みゆき名曲集 豪華トリビュートライブ&貴重映像」が今年の4月15日に再放送されました。
 この番組は、中島みゆきさん本人のライブ映像などが楽しめる他、大竹しのぶさんや満島ひかりさんなど、幅広い世代のアーティストが中島みゆきさんの歌を熱唱します。
 私は、30代から40代の頃、中島みゆきさんを追っかけ、20枚位のCDを毎日のように聴いていました。
 この番組を観て、アーティストの演技力と中島みゆきの歌詞の力に涙してしまいました。
 以来、我が中島みゆきコレクションCDを引っ張り出して毎日のように聴いています。
 我が中島みゆきコレクションの中の一押しのアルバムは、2007年10月にリリースされた「I Love You 答えてくれ」です。15年前、40代前半だった頃に、ヘビーローテーションして聴いたアルバムですが、ロシアのウクライナ侵略という状況の今、改めて聴き直す意義を感じます。
 このアルバムの中でも一押しの曲は、「Nobody Is Right」です。
 今、聴くべき歌詞は、ここです。
 「争う人は正しさを説く 正しさゆえの争いを説く」
今日は、5月9日。ロシアは、対ドイツ戦の戦勝記念日です。ロシアが、今日、勝利宣言をしようが、宣戦布告しようが、ロシアによる国際法違反の侵略行為が肯定されるものではありません。
 このアルバムの中の第二に押す曲は、「顔のない街の中で」です。
 今、聴くべき歌詞は、ここです。
 「見知らぬ人の痛みも 見知らぬ人の祈りも 気がかりにならないだろう 見知らぬ人のことならば ああ今日も暮らしの雨の中 くたびれて無口になった人々が すれ違う まるで物と物のように 見知らぬ人のことならば ならば見知れ 見知らぬ人の命を」
 この歌詞は、ドイツの反ナチスの牧師であったマルティン・ニーメラーの次の詩を想起します。
 「ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は共産主義ではなかったから 社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった 私は社会民主主義者ではなかったから 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は労働組合員ではなかったから そして、彼らが私を攻撃したとき 私のために声を上げる者は、誰一人残っていなかった」
 ウクライナ危機に乗じて、「9条なくせ」「核を共有せよ」などの声が、自民党や日本維新の会の政治家から出されています。
 危機は、ウクライナだけにあるのではなく、日本の政治にも今あるのだということを知りたいと思います。
 中島みゆきさんの歌詞で言うならば、ウクライナ危機に乗じた日本を「戦争する国」にしていく動きを「見知れ」と私は、感じます。
 同時代の歌手の中で、私にとって、中島みゆきさんは唯一無二の存在です。
 中島みゆきさんの魅力の第一は、歌詞の力です。私の知る限り、中島みゆきさんを超えて繰り返し読み返したくなる歌詞を書ける人は、私にはいません。
 その時々に、色んな歌手の方々の歌を聞きながらも、数年ぶりに中島みゆきさんの作品に出合うと、その度に心を震わせ、中島みゆきさんに戻っていきます。
 私にとって、中島みゆきさんは、母港のような存在です。
 ここ数日は、我が中島みゆきコレクションの中の一押しのあるアルバム「I Love You 答えてくれ」をヘビーローテーションしながら、激動の時代を激走しています。
 中島みゆきファンの皆さん、あなたの一押しのアルバムや曲をお教えください。

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