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岩国市美和町メガソーラー開発許可見直し求め県に1403筆の署名提出

 1月19日付の山口新聞は、岩国市美和町で進められているメガソーラー開発を巡り、林地開発許可の見直しを求める署名が県に提出されたことを次のように報じました。
 「県の林地開発許可を受けて岩国市美和町に開発会社『東日本Solar12』(東京)が太陽光発電のメガソーラーを建設している問題を巡り、同町の市民団体『美和町の自然を守る会』は17日、河川から有害物質が検出されていることへの原因究明や開発許可の見直しを求める請願書を計1403人分の署名を添えて県岩国農林水産事務所(三笠町)に提出した。同会の中村光信会長(70)によると、開発会社は県に許可を得た後の2016年11月、建設に着手。約110㌶の森林を伐採し土地を造成して太陽光パネルを設置する工事を進めている。工事開始後、農業用水に使う開発エリア近くの川から泡が出たため市民団体が水質調査をしたところ鉛やヒ素が検出されたという。請願書の提出は昨年に続き2回目で、19年からは岩国簡裁で調停手続きをしている。市役所で地元自治会長と共に会見した中村会長は『開発会社は転売が繰り替えされ、現オーナーは外資の日本法人だ。県は相手の組織を明確に把握しているのか』と疑問を呈し『ヒ素や鉛が混入した川の水では稲作はできない。住民が生計を脅かされ環境が汚染されているのに(業者の)提出書類に不備がないからといって県は動かないのはおかしい』と話す。」」
 1403人の署名を添えて提出された請願書の請願事項は次の3点です。
①林地開発許可事業者と開発行為の実質的事業者は全くの別組織である。開発行為と事業の転売が一体で進行していることを見逃しているために、外国資本が介在する事態に至った。林地開発の趣旨に照らして、本件の開発許可は見直すべきである。
②太陽光発電所建設現場内での土砂崩れは、林地開発許可基準を満たしていないことの証拠であり、直ちに開発工事を中止させ、現場内の立ち入り調査をすること。
③開発現場から流出する水には、ヒ素・鉛の有害物質が含まれていることを流域住民から指摘されている。流域住民の不安を解消するために、必要な調査を直ちに実施すること。
 県は、1403筆の署名の重さを受け止め、要請項目を実施すべきです。
 昨年6月28日、6月奈良県定例県議会において、日本共産党の大田敦県議会議員は、奈良県平群町で建設されているメガソーラーについて質問しました。
 昨年6月29日、奈良新聞は、大田敦県議の質問を次のように報じました。
 「業者側が県に提出した申請書類の数値に誤りが発覚し、県が今月15日から工事の停止を指示していた。大田氏は『申請書を再検査したら9カ所に数値の誤りがあった』と指摘。『偽装といってもいい。重大な問題だ』とただした。これに対し、県水環境・森林・景観環境部の塩見浩之部長は『数値の誤りは違法に当たるとして調査している。安全確保を第一に、法令の基準に適合するまでは工事の再開を認めない』と回答した。」
 美和町の自然を守る会が提出した請願書の請願項目にある通り、昨年の大雨により、太陽光発電所建設現場内で土砂崩れが発生したことは「林地開発許可基準を満たしていないことの証拠」です。県は、奈良県のように、事業者に開発工事の中止を求めるべきです。
 埼玉県小川町でメガソーラーの開発が進められています。
 「さいたま小川町メガソーラー」の環境影響評価準備書に対する知事意見で大野埼玉県知事は「本事業において環境保全を講じたとしても、なお環境への重大な影響が払拭されない場合には、本事業の中止を含めた事業計画の見直しも検討されなければならない」と指摘しました。
 1月25日、日本経済新聞電子版は「埼玉県小川町で計画されている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)計画について、山口環境相は25日、外部から大量の土砂を運び入れて盛り土を造成する計画に対して『抜本的見直しが必要』とする環境影響評価(環境アセスメント)に基づく異例の意見を発表した。太陽光発電が環境アセス対象になった2020年以降、環境相が計画見直しを求める意見を出すのは初めて。県の担当者は『21年末の知事意見に沿った内容だ』と評価した。事業を所管する経済産業省は2月上旬にも、環境省や県の意見を踏まえ事業者に勧告する方針だ。」と報じました。
 美和町の太陽光発電所は、太陽光発電所が環境アセスの対象になる前に林地開発申請を行っているなどの理由でアセスが行われていません。
 環境アセスの対象になっていないと言う点からも、県は、林地開発許可基準に照らして、本事業の開発工事が行われているのか厳しくチェックすべきです。
 岩国市美和町の太陽光発電所建設について、工事の中止を求める1403筆の請願署名が県に提出されました。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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1件のコメント

  1. 地元の住民が反対しているメガソーラーは認めるべきでは無いと思います。

    まして、申請書類に偽装の疑いがある間違いが発見されたのなら、まずは林地開発許可を取り消すべきです。

    by 吉原英文 — 2022年2月21日 9:55 AM

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