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米海軍艦艇「ミゲルキース」が米軍岩国基地に寄港

 昨日、NHK山口放送局は、米海軍艦艇「ミゲルキース」が岩国基地に寄港したと次のように報じました。
 「アメリカ海軍の艦船で『遠征洋上基地』とも呼ばれる『ミゲルキース』が、岩国基地に寄港しているのが確認されました。県内に寄港するのは初めてで、海洋進出を強める中国を念頭に置いた対応とみられています。14日、アメリカ軍岩国基地に寄港しているのが初めて確認されたのは、アメリカ海軍の艦船『ミゲルキース』です。『遠征洋上基地』とも呼ばれ、全長は240メートル、ヘリコプターが発着できる航空基地として、軍事作戦の後方支援を担います。船舶の一情報を公表する民間のホームページ『マリントラフィック』などによりますと、ミゲルキースは、先月ハワイを出港し、今月、アメリカ海軍の施設や基地がある沖縄県や長崎県での確認されていました。アメリカ海軍は、今月7日に声明を出し、『自由で開かれたインド太平洋地域のためにミゲルキースを初めて派遣し作戦能力の向上を図っている』としていて、海洋進出を強める中国を念頭に置いた対応とみられています。一方、事前に地元への連絡がなかったことから、山口県や岩国市などでつくる協議会は、中国四国防衛局に対して、入港日時や目的などをあらかじめ伝えるよう要請したということです。また、岩国基地の機能強化に反対する住民グループからは、今回の寄港を懸念する声が上がっていて、今後の対応を検討したいとしています。」
 14日、藤田県総務部理事は、県議会議員に「米軍岩国基地への米軍艦船の寄港に関する口頭要請について」とする報告を行いました。
 報告項目の第一は、「中国四国防衛局からの情報提供内容」です。
①入港した艦船:米海軍ミゲルキース
②入港日:令和3年10月14日(木)(岩国基地に停泊)
③入港の目的:艦上訓練(航海に出る直前に、安全に運行することができるよう準備確認を行うもの)
 報告事項の第二は「要請の概要」です。
①日時:令和3年10月14日(木)15:30
②要請者:藤村県岩国基地対策室次長(協議会を代表して要請)
③相手方:中世古中国四国防衛局企画部地方調整課基地対策室長
④要請内容(口頭要請(電話))
〇岩国基地の港湾施設に米海軍等の軍艦等が入港する場合には、事前に、入港日時期間、入港目的、乗組員の人数などについて、国から適切に情報提供を行うこと。
〇艦上訓練の実施にあたっては、基地周辺住民に影響が及ぶことがなういよう配慮すること。
〇岩国基地を米海軍等の軍艦等の母港及び寄港地とならないようにすること。
 2005年9月県議会で、私は「沖合移設は『機能代替』が原則。新たな岸壁への米艦船の接岸は、この原則を逸脱するため、容認できない』はずだ」と質しました。当時の総務部理事は「従来どおり燃料及び補給物資等の積み下ろしを行うためのもので、大型艦船停泊のために建設したものではない」との説明を国から受けたと答弁しました。
 米軍岩国基地沖合移設後の2012年から6回も4~6万トンクラスの大型艦船が停泊しています。
 米軍岩国基地に、9月30日には、2万トン級の自衛隊艦船のいずもが寄港したばかり、この程寄港した米海軍ミゲルキースは、8万トン級の艦船です。
 木佐木県議が、9月県議会で「過去の国の説明は、明白な約束違反だ」と質したのに対し、藤田総務部理事は「運用が一時的なものであり、基地周辺住民への影響も少ないことからやむを得ないものと判断している」「岩国基地の港湾施設において、過去の国の説明に反する運用が行われているとまでは考えていない」などと答えました。
 9月30日に米軍岩国基地に入港した自衛隊護衛艦「いずも」は、F35Bの発着艦検証をすることが目的です。
 10月14日に米軍岩国基地に入港した米海軍ミゲルキースは、艦上訓練をすることが目的です。
 少なくとも、いずもとミゲルキースの入港は「従来通りの燃料及び補給日誌の積み下ろし」のためのものではなく、明確に軍事作戦の一環としてのものです。
 少なくとも、いずもとミゲルキースの入港は、防衛省の従来の説明から逸脱した「機能代替」を超えたものであることは明らかです。
 県は、「岩国基地を米海軍等の軍艦等の母港及び寄港地とならないようにすること」と要請したとしていますが、ミゲルキースは、沖縄、佐世保、岩国に寄港していることは明白です。
 岩国基地が米艦船の寄港地になっていることに県は、国に抗議すべきだと思います。
 県は、「岩国基地が軍艦等の母港」にならなければ抗議しないというのでしょうか。
 県は、「基地周辺住民への影響が少ない」といつも評価していますが、大型艦船の寄港そのものが、周辺住民への重大な影響と評価し、国に、抗議すべきです。
 8万トン級の米軍艦船ミゲルキースが、米軍岩国基地に寄港しました。皆さんは、この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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