8月18日、学校法人山口朝鮮学園(厳潤徹理事長)と山口朝鮮初中級学校(呉栄哲学校長)は、村岡嗣政山口県知事に、「学校法人山口朝鮮学園の『私立外国人学校特別補助金』再開を求める要望書」を提出しました。
補助金復活などの要望を行う呉山口朝鮮初中級学校学校長(左)と要望書を受け取る水野県学事文書課長
山口県は、1995年度から学校法人山口朝鮮学園に「私立外国人学校特別補助金」を支給してきましたが、2013年度から、①高校無償に係る国の動向②他県の動向③北朝鮮の行動に対する国内外の受け止めなどから山口朝鮮学園に補助金の交付を中止しました。
朝鮮学園などは、次の二点を要望しました。
①県は、山口朝鮮初中級学校の補助金交付を2022年度予算に計上すること。
②新型コロナウイルス感染拡大防止のため新たな事業を行う場合、他の小中学校及び幼稚園と同様に、山口朝鮮学園にも平等に支援対象とすること。
対応した水野学事文書課長は、次のように答えました。
①について水野課長は、「現時点では、高校無償化に係る国の考え方、他県の動向、北朝鮮の行動に対する国内外の受け止めなど総合的に勘案して、補助金の支給は県民の理解を得られないと判断している」と答えました。
②について水野課長は、「仮定の話のため断定的に回答できないが、新たな事業を行う場合は、当該事業の趣旨や目的を踏まえ、適切に対応する。」と答えました。
①について、朝鮮学校の教員の一人は「補助金カットに関しては、児童生徒は山口県から差別を受けたという感情を抱かせている。そのような気持ちで子どもたちを卒業させることは心が痛む」と話しました。
朝鮮大学校に通う学生の一人は「朝鮮大学校の学生は、学生への給付金から除外された。朝鮮学校付属幼稚園は、幼保無償化からも除外されている。その上で、山口県が補助金をカットすることは、国連が日本にあてた書簡にある『差別してはならない』という指摘に違反している」と指摘しました。
私は、②に関して「私は、昨年6月県議会で、幼稚園職員に県が応援給付金を支給する際に、山口朝鮮学校付属幼稚園職員へ支給しなかったことを取り上げた。私は、朝鮮学校を県制度の対象外としたことは、差別的取扱いがあったと考えている。県が、新型コロナに対する新たな事業を行う場合、山口朝鮮学園を支給対象にするよう『適切に対応』してほしい」と求めました。
山口朝鮮学園への補助金などの支給が行われていない事に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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