重松清原作のNHKドラマ「きよしこ」を観ました。
重松清原作のNHKドラマと言えば「とんび」を思い起こします。
重松清=NHK=感涙の流れの中で「きよしこ」を見ました。
原作の文庫版の解説であさのあつこさんがこの作品をこう評しています。
「『きよしこ』は物静かな作品だ。吃音の少年が少年と呼ばれる時期をどう生きたかが、淡々と実に淡々と書き綴られているだけなのだ。凄まじい戦いがあるわけではない、殺人があるわけではない、華やかな恋愛騒動も深まる謎もない。英雄譚でもピカレスク小説でもない。強いて言えば人間の物語なのだと思う。」
この作品を的確に表した名解説です。
3月22日、しんぶん赤旗「日刊紙」の潮流でこの作品が次のように取り上げられました。
「人にやさしいドラマでした。重松清さんの小説を原作にした「きよしこ」。吃音(きつおん)を抱えながら、誰かとつながり合って成長していく少年の姿を温かく描きました。大切なことを伝えるために▼生きづらさに悩む人たちを励ましてきた重松さん。かつて小池晃さんとの対談で国民の生存権を保障する憲法25条の「健康で文化的な」生活の意味を語っていました。自分の居場所や安らげる場所があり、安らげる人間関係がある。そういうのを全部含めて「健康」だと▼コロナ禍で女性の自殺が急増―。去年の自殺者は2万1000人をこえ、リーマン・ショック直後の2009年以来の増加に転じました。とくに女性は前年比で15%増と深刻で、高校生までの子どもの自殺も過去最悪となっています▼ウイルス拡大による経済活動や日常生活へのしわ寄せ。それが女性や若い世代に大きく影響していると専門家は指摘します。非正規で仕事を失い、貧困や孤立、絶望にあえぐ状況はひろがっています▼渦巻く不安のなかで、政府はすべての緊急事態宣言を解きました。これまでの対策を反省し、封じ込めの手だてを打つつもりはあるのか。気のゆるみや自粛といった国民に責任を押しつけることばかりでは…▼うつろな表情で原稿を棒読みするだけの菅首相。「(マスクなんて)いつまでやるの」と記者に食ってかかる麻生副総理。こんな面々に、重松さんの小説のような人を独りぼっちにさせない世をつくることはできません。命を守る政治をともに早く。」
重松清さんの作品に触れて、「命を守る政治をともに早く」の思いを強くしました。
インターネットで重松清さんを検索していると、2022年公開予定で、映画「とんび」が製作されているとの情報に触れました。
阿部寛さんが主演とあります。映画「とんび」で、また泣きたいと思います。
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