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米軍岩国基地での感染者が今月だけで60名となる

 米軍岩国基地で新型コロナウイルス感染拡大が止まりません。
 14日までで、感染者の累計が147人、今月だけで60名となりました。
 12日、山口県、岩国市、柳井市、周防大島町、和木町で構成する山口県基地関係県市町連絡協議会は、米軍岩国基地及び防衛省岩国防衛事務所に対し、感染拡大防止対策に関する要請を行いました。
 米軍岩国基地へは、山口県基地関係県市町連絡協議会を代表して、村上武史岩国市基地政策課長が次のような要請を行いました。
 ①感染者に対する隔離措置などの感染拡大防止対策に万全を期すこと。
 ②岩国基地関係者は、基地内及び基地外での感染拡大防止対策を徹底すること。
 ③日本人従業員等への感染拡大防止対策に万全を期すこと。 
 ④感染経路・行動歴等、感染者に関する情報提供を適切に行うこと。」
 対応した米海兵隊岩国航空基地行政・連絡調整室は、次の内容の回答を行いました。
 「岩国基地は、日本全国で感染者が急増する中、積極的に対応にあたっており、今日まで継続して行ってきた感染対策には自信があります。基地関係者に対し、基地内外で課せられる厳しい感染対策は、岩国基地のためにも、『我が家』である地元コミュニティーのためにも、リスクを可能な限り最小のレベルまで軽減しています。岩国基地は、山口県を守るため、引き続き地元の医療当局と連携し、この世界的大流行と戦っていきます。今後も変わらぬご支援をいただければそれ以外に望むものはありません。山口県のご尽力に感謝いたします。」
 防衛省岩国防衛事務所へは、山口県基地関係市町連絡協議会を代表して村上武史岩国市基地政策課長が次の要請を行いました。
 「米軍岩国基地に要請した内容について、国の方からも米軍に働きかけること。
 ・感染者に対する隔離措置などの感染防止対策に万全を期すこと。
 ・岩国基地関係者は、基地内及び基地外での感染拡大防止対策を徹底すること。
 ・日本人従業員等への感染拡大防止対策に万全を期すこと。
 ・感染経路・行動歴等、感染者に関する情報提供を適切に行うこと。」
 対応した松本譲岩国防衛事務所長は次のように回答しました。
 「本日の要請については、直ちに上級機関に報告するとともに、改めて防衛局から岩国基地に対して申し入れてまいる。」
 1月4日の記者会見で村岡知事は、岩国基地の感染拡大について問われ次のように答えています。
 「現在基地におきましては、大規模なPCR検査(遺伝子検査)を基地の中で行っていたりとか、陽性者等の隔離措置を行う、そうしたことをわれわれも報告を受けていますけれども、しっかりと感染拡大防止対策については取られているものというふうに受け止めています。感染者の状況等の情報提供についても、われわれに対して適切に行っていただいていますので、引き続き、感染拡大防止に向けた取り組みをしっかりと行っていただきたいと思います。」
 更に、記者から「クラスターが発生しているとの情報は入ってないのか」との問いに、村岡知事は「クラスターが発生しているということは特にないですね。」と答えました。
 私が、11月県議会で、岩国基地内でクラスターが発生していないのかとの問いに、県は「クラスターかどうかの判断は基地が行う」という趣旨の答弁を行いました。
 知事が言う岩国基地内で「大規模なPCR検査を行っている」状況こそ、日本国内であれば「クラスター」に認定される状況と言えます。
 岩国基地内から県に対して、情報提供が行われていることは理解しますが、陽性患者数が増加し続けている状況は、由々しき事態です。
 日本共産党岩国市委員長の松田一志さんは、「岩国基地へ就航しているチャーター機利用者以外の基地関係者の感染拡大が生まれている状況だ。」と指摘しています。
 14日付、中国新聞は、岩国基地の感染拡大について次のように報じました。
 「人口約13万人の岩国市内の感染確認は13日時点で168人。人口が1万人超とされる基地内で人口当たりの累計感染者の割合は市内の10倍近くになる計算だ。9、10日には基地で働く日本人従業員と家族計5人の感染が判明。感染拡大が市民生活に影響を及ぼしている可能性がある。ある基地関係者は『クリスマス前後で広島県のほか、遠くは長野県まで家族やグループでスキーに出かける人がいた。ホームパーティーを開く人も多く、明らかに感染対策が緩んでいた』と打ち明けた。基地は3日に更新した公式フェイスブックで『ここ数週間で(感染対策の)シールドを下げた結果、基地内で新たな感染例が発生した』と、対策に緩みがあった事実を認め、25日まで他の家族との接触を一人に限定するなどの対策強化を打ち出している。しかし、基地からの情報は乏しい。市民が感染した場合、県はプライバシーに配慮しつつ行動歴や感染経路などを一定に公表しているが、基地は感染者の人数以外の情報をほとんど発表しておらず『なぜ感染が急増しているのか』という素朴な疑問に答えていない。感染拡大の具体的な説明を求める中国新聞の取材に対し、基地報道部は『必要な情報は全て地元の医療当局と共有している』と回答。情報を得ているとする県も、基地の発表を超える内容を公表していない。岩国市など基地周辺の2市2町と県でつくる協議会は12日、感染防止対策の徹底とともに、情報提供を適切に行うよう基地に要請。市基地政策課の村上武史課長は『現時点で県の保健当局への情報提供は適切になされている。今後も継続してもらう趣旨で要請した』としている。」
 この度、県基地関係県市町連絡協議会が岩国基地などに感染拡大防止対策の強化を要請したことは是としますが、県や周辺市町は、岩国基地は「県の保健当局への情報提供は適切になされている」との認識に加えて、米軍基地内でのPCR検査実施件数、感染経路、行動歴等の情報提供を追加して求めるべきです。
 「米軍基地内での感染拡大ななぜ止まらないのか」について、岩国基地と県保健当局間で認識が一致できるような情報交換が今こそ必要だと思います。
 そのために、防衛省は、米軍に対して、県保健当局に更に情報提供を行うよう働きかける時です。
 岩国基地内で、感染拡大が止まりません。皆さんのご意見をお寄せ下さい。

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