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下小鯖太陽光発電所開発事業に伴う防災工事の拡充求め知事に要請

 昨日、小鯖の自然環境を守る会は、村岡知事に対し「下小鯖太陽光発電所開発事業に伴う防災工事の拡充について」とする要請書を5団体と250人の署名を添えて提出しました。署名提出は、代表の原田正暁さんが行い、河合前県議と私が同席しました。

 「小鯖の自然環境を守る会」が県知事へ要請行う

 山口市小鯖に建設中の「下小鯖太陽光発電所開発事業」の経緯は、9月10日付の私のブログで詳しく述べた通りです。
 要請書は、「当地区は開発に係る30㌶という膨大な面積の森林を伐採し、保水力もなくなり九州と同様の豪雨となれば、土砂崩れで千坊川が氾濫することは十分考えられ、下流の共同墓地、住宅、禅昌寺、農業用水、井戸の飲料水等に想定外の被害が予想され、下流住民の不安は増すばかりである。」と指摘し、次の5点を要請しています。
①許可条件にある調整池、沈砂池等の防災工事の遅れを先行し進めること
②安全対策をさらに備えるため沈砂池の増設と砂防堰堤の建設に着手すること
③大雨注意報発令中は、7区自治会との緊急連絡体制を図るため、管理事務所に24時間常駐する監視員を配置すること
④監視カメラを整備し下流住民にも監視できる装置と緊急通報装置を設置すること
⑤防災工事が停滞する等許可条件を怠り下流住民の命と生業を脅かす状況に至れば、直ちに開発事業を中止、見直しすること
 小鯖の自然環境を守る会は、以上の要請に加え、次の付帯事項を要請しました。
①パネル設置場所の傾斜地(D工区)では大雨で表土が流れ、傾斜の急な(C-1工区)は爪を剥いだような状態で、仮に工事が完成してもパネルが流されるのではないか、危惧される。
②住民説明会で工事業者はパネル下に土砂の流出を止める資材を使用すると説明するが、現地視察の説明では更地の考えを示し、当初の計画から大幅に後退している。傾斜地の工法は吸収力のあるウッドチップフィルター等が使用されており、土砂流失対策として計画変更するよう善処されたい。
③完成したと思われる調整池はD工区(9カ所のうち)の一カ所と見られ、残り8カ所は仮設か未完成のままで台風襲来のこの時期に防災工事は大幅に遅れ危険な状態である。また、地質調査関係者から水害を防ぐには地形と地質の特徴から砂防堰堤を築くことが合理的で調整池は水漏れがないようコンクリート張りが望ましいと提案されている。
④先行すべき調整池の工事は大幅に遅れており、今はわずかな雨でも汚濁水と淡い濁り水が常に流れ、農業用水路や井出、河川等水が滞留する場所は砂が堆積しつつある。このため井出等が決壊すると危険なため住民の要請で工事事業者は土嚢で対応している。
 対応した県森林整備課の田中班長は「調整池等の早期完成を事業者に指導したい。要請のあった全ての項目を事業者に伝えたい。」などと答えました。
 参加者からは、「調整池を計画より増やし、砂防堰堤の建設が必要だ」「表土が更土のまま、太陽光パネルを設置すれば、豪雨時に更土とパネルが一緒に流れる事態となる」などの意見が重ねて出され、県に業者を適切に指導するよう要望が出されました。
 私は、現地視察と昨日の要請書提出に同席したことを受けて、要請内容を県議会に届けたいと思っています。
 2009年に豪雨災害で甚大な被害が出た地域で森林を30㌶以上伐採し太陽光発電所を建設することに対する住民の不満は大きく高まっています。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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