今朝の朝日新聞は、空母艦載機部隊が厚木基地から岩国基地に移設を完了して1年余りを迎えた実情を次のように報じています。
「移設完了後のこの1年で、岩国基地周辺の騒音は増え、市民から寄せられる苦情も増した。県や岩国市などでつくる県基地関係市町連絡協議会によると、騒音は移駐完了後では、基地西側と北西側で減り、基地の南側と北側、周防大島などの飛行ルート近辺で増えた。市が基地周辺5地点に設けた測定器のうち、滑走路南側に位置する尾津町での騒音測定回数は、移転完了後の昨年4月からの1年間で8668回。移駐前の2016年度と比べると2倍超にあたり、滑走路を沖合に移設した10年度以降で最も多かった。尾津町の騒音測定回数を月別でみると、東京・硫黄島での離着陸訓練(FCLP)に向けた『事前集中訓練』があった昨年4月は1311回。FCLPがあった5月は1402回と、滑走路移設後で月別最多を更新した。市に寄せられた苦情件数も昨年4月は748件。5月は903件となり、過去最多となった。岩国市黒磯町の主婦、大国幸子さん(75)の自宅は基地滑走路から南西へ直線で約4キロ離れた場所にある。だが、海沿いは米軍機の離着陸のし進入路にあたり、高台のために音を遮るものもない。『不快な爆音。移駐前は1機で飛ぶことが多かったけど、今は2機も3機も一緒に飛ぶようになった』と訴える。」
20日付読売新聞は、19日に行われた「県基地関係県市町連絡会議」での県の報告について次のように報じました。
「騒音測定の結果でゃ、昨年度1年間の騒音レベルを示すW値(うるささ指数)は、基地滑走路移設(2010年)前を下回り、9割の地点で国の予想値以下だった。しかし、FCLPや関連の訓練が行われた昨年4、5月には、測定した全32地点のうち9割の28地点で月別での最高値を記録。昨年度に市に寄せられた航空機騒音への苦情も5428件で過去最多となった。会議後、藤田昭弘・県総務部理事は『騒音が増大するFCLPなどについて、国に影響の緩和を求めていく』と語った。」
県は、「これ以上の負担増は認められない」とのスタンツで空母艦載機部隊の移駐に反対していました。
測定した全32地点のうち9割で月別での最高値を記録したことは重大です。
朝日新聞の報道でも、「市に寄せられた苦情件数は、昨年5月が過去最多」「尾津町で昨年5月の騒音測定回数が、滑走路移設後で月別最多」「尾津町での昨年4月からの1年間での騒音測定化数は、移駐前の2016年度と比べると2倍超」と報じました。
地域住民の負担増は明確です。県は、「国に影響の緩和」を求めることは当然ですが、「空母艦載機移駐の白紙撤回」を求める姿勢で、国に、要望していくことが重要だと思います。
その姿勢こそが、これまでの県民への説明と整合性のとれた県の姿勢だと思います。
岩国市で空母艦載機部隊の移駐を契機に、騒音が増大しています。
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