昨日、宇部市PTA連合会主催の「平成28年度教育懇談会」を開催しました。
この中で「~性虐待を理解する~ネット社会と子どもへの影響」と題し、NPO法人レジリエンス代表の中島幸子さんを講師に学習会を行いました。
中島先生は、自ら性的暴力などを経験され、全国で性虐待問題の講演活動などを行っておられます。
以下、中島先生の講演から引用します。中島先生は性的虐待被害者の方の事を☆さんと表現されます。
アメリカでは、18歳までに女性が4人に一人、男性が6人に一人、性暴力に合う可能性があると言われています。
日本で児童相談所が対応した児童性虐待相談対応件数は2012年度で1449件あり、44%が小学校入学前に発生しています。
「多くの☆さんが性暴力の経験を誰にも言っていない」状況にあります。
性虐待の影響として①☆さんと加害者の力の差(子どもは大人に頼らなくてはならない)②発達への影響③境界線への影響(☆さんの周りにいる人達との関係④秘密の重たさなどがあります。
今日、デジタル暴力が大きな問題になっています。デジタル暴力とは以下の状況のことです。
インターネット上の書き込み、写真を使っての脅し、無免許で写真をアップする、リベンジ・ポルノ、無理やりアドレス帳などを編集してしまう(データを消去するよう命じる)、GPS系のアプリの悪用、SNS上に勝手に☆さんのふりをして書き込む、携帯チェック、パスワードを教えるようにとプレッシャーをかける、一方的に写真を送り付け同じような写真を送れと命令する、FBなどで誰と友達になってよいかを指示、メールはすぐに返信しろと命令する、誰とどこにいるかを証明するために写メを送らせる、ツイッターなどに書き込むとその場に現れる。
性虐待とデジタル暴力の深刻な実態を知ることができました。
中島先生は多く性暴力の加害者と話をされています。
ある少年は、部活動での失敗から引きこもりがちになり、人生がどうでもよくなったと語ります。
そして人の人生もどうでもよくなり、女性を強姦したと語ります。
中島先生は、「相手を責めることは誰にでもできる。話しをじっくり聞くことが大切」と話されます。
中島先生が少年院に入所している青年との対話で、「殺した人と殺された人の命の価値は同じか」との質問を受けたと話されました。
中島先生は、「命の価値は同じだと思う。ただし、人生の価値は違う。亡くなった人は、あなたに生き方を変えてほしいと願っている。」とその少年に語りました。
中島先生は、性虐待に関わった子どもたちに「あなたの味方だよ。大丈夫一人じゃないから」と寄り添っていると話をされました。
このことは、一人の親として、一人の大人として、一人の人間としてとても大切なことだと思いました。
中島先生から人間として大切なことを数多く学ぶことが出来ました。
中島先生のお話しを聞くことができて、PTA活動を続けてきて本当に良かったと感じました。
中島幸子先生の「マイ・レジリエンス」という本を注文しました。後日、この本の感想もお伝えしたと思います。
この問題に関心のある方は、NPO法人レジリエンス メール info@resilience.jp にお問合せ下さい。
講演会を準備していただいた関係者の方々に感謝いたします。
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