議員日誌

「集団的自衛権関連法案を国会に提出しないこと求める」請願不採択

 2月定例議会が閉会しました。
 私は、反対討論で登壇しました。
 本定例会に、3つの請願が上程されました。
 「『集団的自衛権関連法案を国会に提出しないことを求める意見書』の提出に関することについて」「最低賃金の大幅引き上げと地方格差の是正を求めることについて」「農協改革を始めとした『農業改革』に関することについて」の3本です。
 3つの請願とも委員長報告は不採択です。不採択とする委員長報告に反対としたのが、日本共産党、民主連合の会、社民党、草の根でした。
 不採択とする委員長報告に賛成したのが、自民党、自民新生会、公明、新政クラブ、とことんでした。
 採択の結果、請願3本は、賛成多数で不採択となりました。
 宇部市選挙区議員では、不採択に反対したのは、私と佐々木議員。賛成したのは、岡村、二木、篠﨑、小泉の各議員でした。
 請願に関する部分のみ私が行った反対討論を掲載します。
・・・

 請願1号、「『集団的自衛権関連法案を国会に提出しないことを求める意見書』」の提出に関することについて」を不採択とする委員長報告に反対します。
 政府は、今月6日、昨年7月1日の「閣議決定」を具体化する自民・公明両党の安全保障法制の協議会で、他国に対する武力攻撃を、自衛隊の「主たる任務」に位置づける自衛隊法などの改定原案が初めて正式に示されました。
 この政府原案は、日本で武力攻撃されていない場合でも、他国に武力行使が発生した事態を「新事態」と定義しました。「新事態」に地理的制約はなく、世界のどこで起きた「他国事態」でも武力行使「新三要件」にあてはまると政府が判断すれば参戦できるのです。「海外で戦争できる」国づくりへ向け、自衛隊創設以来の大転換を狙う、集団的自衛権関連法案の国会への提出はやめるべきです。
 よって本請願を不採択とする委員長報告には反対します。
 請願2号「最低賃金の大幅引き上げと地方格差の是正を求めることについて」を不採択とする委員長報告に反対します。
 志位委員長が2月20日の衆議院予算委員会で指摘した通り、日本の最低賃金780円は、欧米諸国の中で最低です。790円だったアメリカはオバマ大統領が1101円への引き上げを表明しています。
 OECDの調査によれば、日本のシングルマザーは先進国のなかで、就労率はもっとも高く85.9%が働いています。ところが、ひとり親世帯の相対的貧困率は、日本は50.8%と最も高い状況です。日本の多くのシングルマザーは、最低賃金ぎりぎりの低賃金でダブルワーク・トリプルワークに追われ、ぎりぎりの生活を強いられています。
 私たちのところにもシングルマザーの方々から生活できないという訴えが数多くと届けられています。
 山口県の最低賃金は715円です。山口県の最低賃金の大幅引き上げと地方格差の是正を国に求めることは、「活力みなぎる山口県」を標榜する村岡県政が1丁目1番地に行うべきことです。よって、本請願を不採択にすべきとする委員長報告に反対します。
 請願第3号「農協改革を初めとした『農業改革』に関することについて」を不採択とする委員長報告に反対します。
 安倍首相は「戦後レジーム(体制)からの脱却」を叫び、農業分野でもそれを貫こうとしています。農協や農業委員会、農地制度は、家族農業を基本にしてきた戦後農政の中心です。それを一掃し、企業が好き勝手に支配できる農業・農村に作り替えることは許されません。
 家族農業や協同組合を否定する「改革」は世界の流れにも逆行します。
世界の主な協同組合が加盟する国際協同組合連盟は、昨年6月、政府の「改革」案を「家族農業の価値を認めず、企業による農業を促進しようとしている」と厳しく批判しています。
 日本協同組合連絡協議会も、「『自主・自立』、『民主的運営』を基本にする協同組合のあり方が考慮されていない」と批判しました。
政府の「改革」案は、利潤追求ではなく共生・協同が求められる今日の社会的課題への攻撃でもあります。よって本請願を不採択とする委員長報告に反対します。
・・・
 選挙の投票日まで1ケ月をきりました。
 県政に対する要望を引き続き藤本までお寄せ下さい。

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