議員日誌

赤間硯工房と和紙原料加工場を見学

本日は、まず、宇部市万倉岩滝の日枝さんの赤間硯工房を見学しました。

日枝さんの工房です。親子二代で製作されています。
赤色頁岩を加工して硯を作成する歴史は、約800年の鎌倉時代までさかのぼります。
赤間硯は、昭和51年に、経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されました。

色々な形の赤間硯が陳列されいます。伝統が光ります。
赤間硯は年間約600名を超える見学者がいますが、日枝さんの工房が全て受け入れています。
楠町が宇部市と合併する前に、近くに駐車場などは整備されたものの、見学者用の工房がないため、苦労されているようです。
同じく県内で、伝統的工芸品に指定されている大内塗は、伝承センターをもっていますが、赤間硯も同じような施設があったらとの要望をお聞きしました。
日枝陽一さんは、41歳。一番若い赤間硯の製作者です。
後継者対策は急務だといわれます。赤間硯の場合は、岩滝地域に居住している人しか石を利用できないルールとなっています。
伝承センターと同時に、後継者が住める施設があればとの要望もお聞きしました。
山口県内の伝統的工芸品が今後とも継承されていくような対策が求められていると感じました。
今日、お聞きした点については、今後の議会で取り上げていきたいと思います。
次に、徳地町の和紙の材料を取り扱っておられる山内農場を見学しました。
山内農場は、こうぞやみつまたなど和紙の原料を加工して出荷されているところです。
中心は、紙幣の原料として、国立印刷局に、みつまたを加工した原料を出荷されています。
国立印刷局が取り扱う国内原料の約2割を山内農場が取り扱っているとのことでした。
県内農家が育てたみつまたを蒸し煮して、黒皮はぎ、乾燥させて、白皮に加工して出荷する作業が行われていました。

 
 
 
 
 
 



一番目は、原料のみつまた。二番目は、蒸し窯
  三番目は、黒皮をはぐ工程。最後は、黒皮の乾燥
山内さんは、「紙幣の原料のみつまたは不足している状況だ。みつまたの育成農家が増えるといいのだが」と話されました。
実際に、工作放棄地にみつまたが植えられている畑を見学しました。

耕作放棄地にみつまたが植えてあり、春に収穫です。
水はけのよい場所で、日当たりが十分なくても育てられるとのことでした。
苗を植えて3年経過すれば出荷することができる枝が育つとのことでした。
中山間地域の耕作放棄地で、みつまた栽培が広がることを願います。
今後、宇部市楠地域で耕作放棄地へみつまたを植えることが出来ないかの協議が始まるとのことです。
わが実家の耕作放棄地を含めて、みつまた栽培の協議に参加していくことにしています。
行政としての支援の在り方について今後、調査し、必要な発言を行っていきたいと思います。
伝統的工芸品の振興や、みつまた栽培を始めとした中山間地域の振興の在り方について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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