議員日誌

高知視察報告①(オスプレイが参加する訓練について)

 10月22日(火)から今日まで、県議会日本共産党会派で高知県を視察しました。

 10月22日(火)は、高知県危機管理部から、オスプレイが参加した防災訓練の状況と県の対応について説明を受けました。

 高知県の危機管理部の職員から説明を受けました

 今日は、その報告と今までに分かったオスプレイの参加の訓練の開催状況について触れます。

 明日以降のブログで、その他の視察内容について報告します。

 10月25日(金)=明日、日米合同統合防災訓練が行われます。

 高知県を南海トラフ巨大自身に伴う震災地と想定し訓練が行われます。

 訓練の概要は、まず、海上捜索・救難、患者搬送等訓練です。

 具体的には、①高知県沿岸部の陸上及び海上における捜索・救難、洋上の広域搬送拠点臨時医療施設とした護衛艦「いせ」への搬送②護衛艦「いせ」での応急医療活動③応急医療活動を施した患者の搬送です。

 二つ目の訓練は、孤立地域への物資等輸送訓練です。

 具体的には、震災に伴い孤立した地域への救援物資等の輸送、先遣部隊(FAST-Force)の空輸です。

 オスプレイは、9時頃、米軍岩国基地を2機飛び立ち、航空自衛隊土佐清水分屯基地へ部隊や物資を空輸し、岩国基地に戻ります。

 オスプレイは、岩国基地から、陸上自衛隊高知駐屯地へ部隊や物資を空輸し、護衛艦「いせ」に移動します。

 オスプレイは、護衛艦「いせ」で患者の乗せ、航空自衛隊土佐清水分屯地を経由し、岩国基地へ患者を搬送します。

 高知県に訓練の説明があったのは、9月6日です。

 高知県の担当者は、「県と共同して訓練を実施するには、時間的余裕がなかった」と率直に語りました。

 しかし、明日の訓練には、DMATの参加など県へ協力要請が行われており、担当者は、「要請には応じる」と答えました。

 高知県知事は、9月13日、中国四国防衛局長に対し「日米共同統合訓練に関する要請書」を提出しました。中国四国防衛局長は10月1日に高知県へ回答を行いました。

 高知県が、オスプレイが参加することになった経緯を聞いた質問に対し、防衛局は「オスプレイは、垂直離着陸能力と固定翼機の速度及び行動範囲を組み合わせた高い性能を有する飛行機」「発災直後の初動対応から、避難者の支援まで、他の米軍ヘリコプターと比較しても幅広く貢献できる能力を有している」と答えました。

 高知県は、オスプレイの運用に際しては、日米合同委員会合意を踏まえたものとすべきと質したのに対し、防衛局は「日米合同委員会合意を踏まえ、公共の安全性に妥当な配慮を払って飛行運用を実施」するなどと答えました。

 高知県の担当者は私たちに、「オスプレイの飛行については、安全性の確保と情報公開を徹底してほしい」と発言しました。

 以上が、高知県庁での視察の概要報告です。

 今日になって、高知県に台風27号が接近している影響で、防衛省が、護衛艦「いせ」に関連する訓練の中止を決めたと高知新聞が報道しました。

 私が夕方、高知県危機管理課の職員に電話で確認をしたところ「護衛艦『いせ』に関する訓練の中止について、防衛局から連絡があった。明日、オスプレイが訓練に参加するかどうかについては、明日、朝6時に防衛局から連絡がある見通しだ。」との状況でした。

 全ては、明日の天候次第でしょうが、護衛艦「いせ」を使わない、岩国基地から航空自衛隊土佐清水分屯基地や陸上自衛隊高知駐屯地へ部隊や物資を輸送する訓練にオスプレイが参加する可能性が残されています。

 10月22日(火)の高知新聞には、「浸透する軍―日米一体化の実相」という特集記事が掲載され、オスプレイが参加する訓練の事が書かれてありました。

 この中で、NPO法人ピースデポの湯浅一郎代表が、高知県でオスプレイが訓練に参加することについて「オスプレイはどこに行っても悪者扱いです。そのアレルギーを薄めるため、防災訓練をあえて投入したのでしょう。」と述べ、更に「オスプレイは着艦時、並み外れた強さの下降気流を引き起こします。他のヘリよりきつい。機体が重く、ヘリパッドは頑丈でなくては駄目です。災害時に避難場所の学校などに降りることができるでしょうか」とそもそもオスプレイは災害救助活動に適していないと発言しています。

 湯浅氏の指摘も受け、私は、天候不順な中、安全性に疑問があるオスプレイを訓練に参加させるべきではないと思います。

 それでもオスプレイの訓練参加を強行すれば、私は、「オスプレイ参加ありきの訓練」と言わなければならないと思います。

 台風接近の中、オスプレイが参加した訓練が行われる可能性が残されています。

 皆さんのお考えをお聞かせ下さい。

 

 

 

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