議員日誌

映画「おおかみこどもの雨と雪」

 今日、中三の長男と一緒に細田守監督のアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」を観ました。

 久しぶりに涙を流した映画でした。今年観た映画の中でも、一押しといっていい作品となりました。

 細田守監督は、アニメーター出身。前作の「サマーウォーズ」は興業収入16.5億円、観客動員126万人の大ヒットとなりました。

 「サマーウォーズ」は、IT時代の光と影を描いた作品でしたが、「おおかみこどもの雨と雪」は、人間そのものを根源的に描いたストレートな作品です。

 注目は、表題通りにおおかみこどもの雨と雪の愛くるしさです。おおかみになったときの愛くるしさといったらありません。

 こんな可愛いおおかみこどもなら一緒に暮らしたいと思えるほどです。

 中心に描かれているのは、雨と雪を育てる母=花の姿です。

 山村に引っ越した最初の冬、雨と雪と雪山の中で寝転ぶ花の笑顔は、母親としての喜びを象徴しています。

 一転、雨が成長しオオカミとして生きること決意した日、花は、雨を探し続けます。

 最後には、花は雨の独り立ちを受け入れ、「がんばって生きて」と励まします。

 朝日が昇る中で、息子を信じる花の笑顔は、これも母としての喜びの象徴でしょう。

 一方、人間として生きていくことを決めた雪が、親愛する草平に、おおかみこどもであることを打ち明けるシーンも注目です。

 アニメ評論家の氷川竜介さんが、映画のパンフレットに「『生きる』ことは結局『生かされている』ということになり、水と大気と大地がもとになったほかの生命を食物とすることで成立する。そんな根本的な観点をバックボーンに、母と子どもにふりかかる事件を驚きと喜びの感情をまじえつつ、同じ高さの目線で体験できる点でも貴重な映画である」と書いていますが、流れの激しい時代において、根本的な観点を私たちに気づかせてくれる貴重な映画だと思いました。

 出来ることなら雪が大人になって以降の物語を観てみたいと思いながら、息子と一緒に映画館を後にしました。

 細田監督次回作も期待しています。今日は、感動をありがとうございました。映画ってやっぱりいいものですね。

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