今年最後の今日、樋口有介さんの「楽園」を読んでいます。
南太平洋上の島国ズッグをめぐりアメリカや日本の思惑が錯綜します。その中で、翻弄される島民の暮らし。
物語は、ミステリー仕掛けで推移しますが、作者が言いたかったのは、矛盾した今日の世界の構造ではないかと思いました。
反政府主義者のラーソンが爆死する前に、島民に語る中身は真実を語っているのではないでしょうか。
「アメリカ人がつくったシャツを着て、日本人が造った橋を渡って、それでおめえたちは幸せなのか。(中略)アメリカ人や日本人に命令されなかったころの暮らしを、ズッグのすべての仲間おめえたち一人一人、どうか思い出してもらいてえ。」
ズッグ人の中にも、アメリカや日本の思惑の中で、大儲けをするザワオが存在します。
ラーソンの死は自殺だったのかの謎が後半で明らかになります。楽しみです。
さて、年の瀬に、沖縄は、大変な状況です。
アメリカの命令に、日本政府が従い、沖縄の人たちを苦しめようとしています。
アメリカに命令されない沖縄を取り戻すのが、新しい年に、日本につきけられた課題ではないでしょうか。
米軍再編は、アメリカの命令。その呪縛から解放されれば、沖縄だけでなく、岩国にも平和が訪れます。
アメリカに命令されない日本の在り方を私たちみんなが考える新年にしたいと思います。
今年最後に、すばらしい小説に出会いました。樋口有介さんありがとうございます。
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