議員日誌

県3公社廃止

 23日に行われた「県政集中改革本部会議」の資料が送られてきました。

 その中の公社改革として「土地開発公社、道路公社、住宅供給公社の3公社を平成23年度末をもって廃止する」との方針が示されました。

 平成21年3月に示された「新・県政集中改革プラン」の中では、土地開発公社、住宅供給公社、道路公社は、「平成24年度末までに廃止の目途をつける」としていました。

 今回の「県政集中改革本部会議」で公社の廃止を前倒しで実施しようとする方針が示されました。

 「新・県政集中改革プラン」の中にも示されていますが、公社廃止には様々な問題があります。

 まず、土地開発公社です。20年度末で、阿知須干拓地・きらら浜には、178ha、産業団地では73haの保有資産があります。

 H19年度末のきらら浜で簿価211億円の未処分地が、産業団地で簿価83億円の未処分地があります。合計約300億円もの未処分地をどうするかが最大の課題です。

 次に、道路公社です。山口宇部有料道路には、H19年度末で約100億円もの債務が残されています。この負債をどう処理するかが最大の課題です。

 最後に、住宅供給公社です。まず、宅地分譲地では、H19年度末で簿価36億円の未処分地が残されています。これをどうするのか。

 愛宕山開発事業用地の処分もこれからです。また、公社保有の賃貸住宅が220戸あります。これらをどうするのか。

 また、住宅供給公社は、1万戸を越える県営住宅管理受託業務を行っています。これをどうするかも課題です。

 これらが住宅供給公社の課題です。

 これら課題が数年前から指摘をされながら、根本的な解決が図れないまま推移している状況なのに、公社の廃止を前倒しして目途は立つのでしょうか。

 「県政集中改革本部会議」の資料には、「残資産を県が取得する場合は、国において平成21年度に創設された第三セクター等改革推進債の活用も視野に入れながら、所用財産の確保について幅広く検討していく」とされています。

 数百万に及ぶ公社の残資産を県が取得することになれば、いくら特別債があっても、県の借金を大幅に増やす要因になることは明白です。

 県は、事業の見通しのなさで、多大な残余資産を作ってしまった事を県民に、まず、謝罪すべきです。その上で、安易な県の買い取りにより県の借金を増大させることがないように、残余資産の処分に向けての方針を県民にきちんと示すべきです。

 更に、三公社に共通するもう一つの大きな課題は、公社採用職員の処遇問題です。不況の中、大幅退職という事態を決して起こさないための明確な方針提示が必要です。

 3公社廃止方針に対する、公社職員の皆さんをはじめ県民の皆さんのご意見をお聞かせください。

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