米海兵隊岩国基地への空母艦載機移転に関連して、移転計画が決まった2006年5月1日の直後に、国が岩国市内に5ヶ所の米軍住宅候補地を挙げて検討していたことが、日本共産党が行った防衛省への情報公開の請求で明らかになりました。
今日行われた日本共産党県議団会議で、久米議員から報告を受けました。同時に、内部資料のコピーを私も入手することが出来ました。
問題の文書は、H18年5月22日、防衛庁施設部施設企画課から広島防衛施設局施設部に出された「米軍家族住宅等の建設に係る適地検討について」というものです。
「去る5月1日の日米安全保障協議委員会において、厚木飛行場に配備されている空母艦載機の岩国飛行場への移駐等が承認され、このため、(黒塗り)の米軍家族住宅及びその支援施設の建設が検討すべき課題の一つになっているところであります。
本件住宅等の建設については、本年度中に作成される岩国飛行場の包括的なマスタープランの中で、施設・区域内を含め検討することになりますが、本件住宅の整備戸数を踏まえれば、相当規模の面積(黒塗り)の確保はもとより、かかる移駐の時期(2014年までに完了)を踏まえた整備期間も考慮する必要があり、これら要件を考慮しつつ、岩国飛行場周辺(同飛行場(正門)から(黒塗り))において、あらかじめ本件住宅等の建設に係る適地検討を行うこととしております。」
そして、同年6月12日に今度は、広島局施設部施設企画課から本庁施設部施設企画課あてに、「米軍家族住宅等の建設に係る敵地検討について(回答)」との文書が届けられています。内容は、全て黒塗りですが、米軍住宅適地の5ヵ所が挙げられています。それぞれ、所在地、土地の状況、岩国飛行場(正門)からぼ距離・時間、都計法等による法的規制等、米軍家族住宅等の建設に係る地元情勢など表としてまとめられ資料として添付されています。
すでに国は愛宕山を米軍家族住宅の有力候補地と認めているので、この5ヶ所の中に、愛宕山が入っていることは安易に想像がつきます。
日本共産党は、この部内資料をもとに、14日、中国・四国防衛局に申し入れを行いました。申し入れ書は、「『基地外住宅』は日米地位協定にも規定のない、協定違反のものである」「愛宕山に米軍家族住宅を建設することについて岩国市民は強く反対しており、絶対に容認できないものである」「岩国市民は基地の外に住宅が建設されることに強く反対しているのであり、国におかれては、日本の領土内に新たに米軍家族住宅を建設しないよう求めるめるものである」としています。
米軍家族住宅反対署名は、11万人を超えました。反対集会には、2000人が結集しました。
愛宕山にもその他の地域にも、日本の領土内に新たな米軍家族住宅が建設されないように、党県議団は力を尽くそうと話し会いました。
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