藤沢周平原作の映画化、5作品目の「山桜」を観ました。「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」「蝉しぐれ」「武士の一分」もそれぞれ良かったですが、私は、「山桜」を藤沢原作映画化作品No1の称号を与えてもいいと思いました。我が人生でベスト5に入る佳作です。40代以降に観た映画の中ではNo1と言っていいと思います。2週間限定で、宇部市の映画館で上映されていますので、是非、皆さんもご覧下さい。
主人公の手塚弥一郎は、突然城中で、諏訪平右衛門を斬ります。諏訪は、財政が厳しい中、田園開発を強行し、農民の年貢を厳しくした張本人でした。その弥一郎に憧れる野江の人生も曲折を繰り返したものでした。
田辺聖子氏は、藤沢文学を「声高な主張ではなく、文章的声音は、あくまで清音で、低い。水のように素直、端正な文章だが、品高い」と表現しましたが、「山桜」は藤沢作品そのものを結晶させた名作です。私は、映画を観終わって「山桜」を再び読んでいます。「山桜」も時間があったらもう一度を観たいと思います。
藤沢作品は、自分の生き方を励ましてくれます。「今の生き方でいいんだ。」と声高ではない清音で、励ましてくれます。藤沢作品は、ライフワークとして、少しずつ読んでいきたいと思います。今後の映像化も楽しみです。
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