議員日誌

やはり、県の給食委託は偽装請負の可能性大

 7月15日、自治労連が「学校給食における偽装請負について」の厚生労働省交渉を行いました。本日、その報告書が私の所に届きました。やはり、山口県の給食の委託は偽装請負の疑いが大です。

 詳しくは、7月5日の私のブログを参照いただきたいのですが、私は昨年の9月県議会で、県立学校や県立福祉施設の給食の委託について偽装請負の疑いがあると指摘しました。

 県の答弁は、「調理施設等は、無償で提供しているものの、受託業者が専門的な技術や経験に基づいて業務を行っている」ので、請負に関する基準に合致しているというものでした。

 自治労連は、県や防府市の見解を示しながら厚生労働省の見解を質しました。具体的には、職業安定局受給調整事業課は次のように答えました。

 「発注者が自分のところでできないから専門性をもつ事業者に独立して請け負わすものであり、逆にいえば発注者が指揮命令できるような業務は専門性があるとは言えない」

 「労働者に指揮命令するのは労働者派遣。発注者から指揮命令があれば独立性があるとはいえない。専門性についての記述は独立性の一つの要件であるにすぎない。すなわち労働者に指揮命令しないことが大前提であり、細かい技術論に落ち込んでいるのではないか。」

 自治労連は、「自治体(山口県や防府市など)の多くは、学校給食調理は専門性があるから偽装請負とはいえないと議会で答弁しており、この一文で偽装請負はクリアできると解釈されているのは事実。こうした誤った解釈を許さないように通達を出すべきではないか。」と食い下がります。

 これに厚生労働省は、「通達を出すまでもなく、労働者の指揮命令があるかどうかみるのが大前提。」と答えました。

  受託者は、器材、食材の提供を県から受けているし、県の栄養士の指揮に基づき給食をつくるのです。その上で受託者は、必要な報告書を県に提出することが委託書に明記されています。ならば、厚生労働省が言うとおり、受託者の独立性は立証出来ず、労働者派遣となり、偽装請負であることは明白です。

 改めて、県教育委員会と県健康福祉部は、今行っている委託が偽装請負に当たらないかどうかを検証すべきです。同時に、県は自ら強弁している専門性の解釈について、厚生労働省見解を照会すべきです。

 社会の範となるべき県機関が偽装請負の疑いを持たれるようなことはただちに正すべきです。この問題は、前知事の指導不足も否めません。知事選挙の最中、このような状況は一刻も早く改善すべきです。

 

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