議員日誌

「八日目の蝉」を読んでいます。

 先日、ある会議の最中に、「角田光代が読みたい。」とふと頭に浮かびました。それは、数日前に、NHKラジオで、彼女の旅のエッセーの朗読を聞いたからです。彼女の旅は、私などは、とても真似の出来ないものです。彼女の作品から、その旅がいかに雄大で、おおらかなものなのかが伝わってきました。

 同時に、書店の平積みの彼女の作品の帯に、「大田光も絶賛」の文字があったことを思い出しました。大田光は、「憲法9条を世界遺産に」以来、気になる作家です。

 そして、数日前に、その帯のついた本、「八日目の蝉」を手に取り、今読んでいます。(もう少しで読み終わります。)

 この作品は、不倫関係にある彼の子どもを衝動的に奪い、その子を育てる女性の物語です。

 子どもを奪ったことが、ついに、新聞に報道されます。彼女は、子どもと逃げます。子どもはどんどん大きくなります。

 否日常の出来事だけれど、私の隣の家で実際起きているようなリアルさのある作品です。それが、作家の腕なのでしょう。

 今、この作品は、2008年の「本屋大賞」に最終の10作品の中の一つとしてエントリーされています。本屋大賞とは、全国の書店の店員さんが、今、いちべん売りたい本をエントリーしてもらい、まず、10作品を選び、その10作品から投票によって大賞を選ぶものです。

 私は、昨年、小川洋子の「博士の愛した数式」を読みましたが、この作品も過去の大賞作品です。

 2008年の大賞発表は、4月8日だそうです。今、ひそかに、この作品が選ばれたらなあと思っています。 

 時々、一気に読んでしまう「ドキドキ」する本に出会います。この本は、私が、今年出会った本の中では最高の作品と言えます。先日、読んだ、海堂尊の脂ぎった「とんこつラーメン」のような作品もいいけれど、角田光代のさっぱり「しょうゆラーメン」のような作品もいいですね。(角田光代は、さっぱりしていて、後を引く作品なのかも知れません。)

 これから、少し角田光代も読んでみようと思います。やっぱり読書は、楽しいですね。

 

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