議員日誌

関門海峡道路に詳細計画が

 昨日、参議院予算委員会で、日本共産党の仁比参議院議員が質問を行ない、「関門海峡道路」の詳細な事業計画が作られていることが明らかになりました。

 仁比氏が明らかにしたのは、国交省の発注で、6海峡横断道計画の調査を行ってきた財団法人「海洋架橋・橋梁調査会」の報告書です。同報告書は、すでに「関門海峡道路」のルート検討を終え、工法や工事費、用地買収費まで詳細に明記したものでした。しかも、「関門海峡道路」の集客のために、すでにある「関門トンネルの道路料金の値上げ」まで記載されていました。

 私は、2月県議会で、関門海峡道路の問題を質問しました。県がこの道路の調査費に、3億3千万円の予算を支出していることを指摘し、この調査費で、道路の事業費の算定はしていないのか質問しました。県土木建築部長は、「まだ、事業費を確定するようなというよりは、事業費を確定するための設計をするような段階には至っておりませんので、これが事業費だというものをお示しすることはできません。」と答えました。県土木建築部長は、この財団法人の調査報告書を知っての答弁だったのかどうか、確認しなければなりません。

 衆議院での日本共産党国会議員団の追及で、冬柴大臣は、この財団による6海峡横断道計画の調査中止を明言してました。その上で、仁比氏は、「調査を中止する」といいながら、国民に秘密裏に詳細な事業計画を作る国交省の姿勢を批判しました。そして改めて、関門海峡道路を含む6海峡横断道路計画を今月にも閣議決定されようとしている国土形成計画に盛り込まないよう求めました。これに冬柴大臣は、「(この計画に)夢を持つ人はたくさんいる」「私の代で(その夢の)芽をつんでしまうことはむずかしい」「きっぱり(中止とは)なかなかできない」と開き直りました。

 私は、2月県議会で、関門海峡道路が国土形成計画に盛り込まれなくてもこの道路は必要と思うかと質問しました。県土木建築部長は、「現在、国に対して、国土形成計画に位置づけられるよう、意見や提案を求めているところであり、国土形成計画に盛り込まれない場合について、現時点では想定しておりません。」と答えました。

 冬柴大臣に、「夢」の実現を迫っている団体の一つが山口県なのでしょう。山口県は、自らの財政状況からこの夢は断念すべきです。あくまでも、断念しないというなら、いくらの財政がかかるのか、県民に情報を公開し、県民の意思を問うべきです。

 衆議院予算委員会で、わが党の笠井議員は、「これが夢なら悪夢だ。」と発言しましたが、こんな無謀な夢は、ただちに中止すべきです。道路財源の聖域化が、際限のない道路建設を加速させています。やはり、ガソリン税などの暫定税率を廃止し、道路特定財源を一般財源化し、国民の暮らしを中心にした新しい日本へ道を拓くときです。

 

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