議員日誌

NHKラジオ

 車の運転を始めた頃からでしょうか、車内では、音楽を聴くか、NHKラジオを聴いています。FM放送は、終始流れているBGMが気になってしまいます。民放ラジオは、CMが気になってしまいます。NHKラジオは、それがないのがいいです。数年前に、ある会合でお会いしたNHK山口放送局の当時の局長さんにその話しをしたら、逆に「若いのに珍しいですね。」と驚かれました。

 川柳を始めたのは、20代後半の時に、ラジオから時実新子さんの本の朗読が流れてきたことがきっかけです。

 今日の午前中の朗読にも大きく頷くものがあり、早速、その本を購入しました。その本は、映画監督の新藤兼人さんの「いのちのレッスン」というエッセイ集です。

 今日朗読があったのは、「ベテランという名の『ニセモノのプロ』」というくだりです。

 「わたしはわが身を振り返り、いつも言い聞かせることがある。それはシロオトでいたということだ。」

 この文章で、エッセイははじまります。

 「現実の映画作りのなかには、濁った埃やしがらみが立ち込めている。それは映画というステージだけの話ではない。どんな分野でも、現実の仕事のなかには立ち込めている。生々しい好奇心はいつしか汚れ、失われていく。濁った埃がはらわたまでべったりとしみつく。」

 「わたしが肝に銘じていることは、ベテランという名のニセモノのプロにはなりたくない、ということだ。わたしは自分自身の好奇心の僕でいたい。」

 私は、このくだりに大きく頷きました。私も、議員生活、17年となりました。26才から議員を続け、もうシロオトとは言えないのかも知れません。濁った埃が立ち込めている現実もよく分かります。しかし、ニセモノのプロにはなりたくありません。いつまでも好奇心旺盛に活動を続けたいと思います。

 新藤さんのエッセイを基に、私の目指すところを書くとこうなります。

 「わたしは、県民本位の県政をつくっていくための好奇心の僕でいたい。」

 夕方は、美空ひばりの特集でした。美空ひばりの反戦歌「一本のえんぴつ」が流れていました。

 「一本のえんぴつがあれば、戦争はいやと私は書く」

 「一本のえんぴつがあれば、人間の命と私は書く」

 美空ひばりは父が戦争に行き、母が苦労した姿を見て育ち、自らも空襲の被害を受け、「戦争はいけない」と言っていたそうです。この曲作りをすすめた当時のプロデューサーが番組の中で語っていました。そして、この話しを美空ひばりは二つ返事でOKしたそうです。

 NHKラジオは、私の人生を豊かにしてくれる一つのツールです。 

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