議員日誌

宇部興産でもあった中国人強制連行

 先ほど、日本中国友好協会第57回大会から帰ってきました。充実した二日間でした。これまでは、協会を少し後ろ向きに捉えていたところがありましたが、これからは、前向きに受け止め、私自身が、山口県での日本と中国の友好の架け橋になれるよう微力を尽くしたいという気持ちで一杯です。山口県内で中国に関わる問題で要望などがありましたら私にご一報下さい。

 大会について様々に言いたいことがありますが、今日は、中国人強制連行に絞って学んだことを報告します。

 大会では、「日中友好心情を育む活動の展開を」の提起がされました。第一は、「侵略戦争の事実を伝え、憲法9条の改悪を許さないために」です。具体的には、戦後補償裁判の支援と問題解決のための世論喚起が提起されました。会場で、中国人強制連行・強制労働事件全国弁護団が発行した「中国人強制連行」のパンフレットがありましたので購入しました。その中に、「中国人強制連行・強制労働の加害企業一覧」があります。戦争末期、中国人約4万人が強制連行され、35企業が全国135現場で酷使し、7千人を死なせたことが裁判闘争を通じて明らかになりました。その中に、宇部興産があります。宇部興産には、291人の中国人が連行され、実に、3分の1を超える98人が死亡していることが判明しています。これら企業は、賃金も払わずに戦後、生存者を中国に送り返し、国からは莫大な補償金を受け取っていたのです。2007年4月最高裁は、中国人被害者の請求を棄却しましたが、国と企業に対しては、「被害の救済」を求めました。

 中国人強制連行・強制労働事件全国弁護団は、全面解決のために次の二つを要求しています。①日本政府と加害企業は、先の大戦中、中国人被害者を中国から日本へ強制連行し、国内各事業所で強制労働させた事実を認め、謝罪の意思を表明せよ。②この謝罪の証として、日本政府と加害企業及びそのグループ企業は、総額1000億円の基金を設立し、被害者・遺族への補償金の支払い、強制連行・強制労働の調査・研究・教育及び未来をになう青少年の日中交流などの事業にあてよ。

 私は、宇部興産が、弁護団の上記の要求に応えるよう、今後、必要な働きかけを行っていきたいと思います。宇部興産の中国人強制労働問題は、山口戦争体験を記録する会の「私の戦争体験第13集」に詳しく書かれています。必要な方は、私へ連絡してください。

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