昨日、岡山県の赤坂県議と末田倉敷市議と、山田山陽小野田市議と一緒に、小野田漁協を訪ね、ナルトビエイ駆除対策事業を視察しました。
漁協に到着してみると、獲れたナルトビエイを飼料会社のトラックに積み込むところでした。以前は、廃棄物として処理していたそうですが、最近は、鳥の飼料としての販路が確立してきたそうです。販路と言っても、無料で、飼料会社に引き取ってもらっているのが現状です。
昨日は、7隻の船が出て4トンのナルトビエイが捕獲されました。捕獲に参加した漁協の組合員に対しては、1キロ80円の補助が国の「有害生物漁業被害防止総合対策事業」として支出されています。また、ナルトビエイの駆除事業としては、県の「重要資源回復計画推進総合対策事業」も行われています。これは、一斉駆除に対する用船費、日当等を県が助成するものです。
ナルトビエイの駆除は、H15年から取り組まれ、昨年度は、3290尾が捕獲されました。ここ数年の駆除尾数は増加傾向です。その結果、依然として、アサリの休漁や漁の網にナルトビエイがかかるなどの被害が続いています。特に、山陽小野田漁協の目の前には、中国電力小野田発電所があり、その排水口から出る温排水にナルトビエイが多数寄ってくる傾向が続いているようです。ある漁業者は、「ナルトビエイの背の上を歩けるほど」集まるといいます。特に雌の個体が多く、産卵場所となっているのではないかということでした。やはり、中電の温排水問題は、実験としてでも、この時期の排水温度を下げてみるなどの対策が必要なのではないかと感じました。
その上で、今後ともナルトビエイが減る傾向がないのなら、この魚の市場を何らかの形で確保できないかとの模索が、この間、県水産研究センターと山陽小野田市で取り組まれていることが報告されました。
水産研究センターでは、ナルトビエイの料理教室の開催やレシピ集の発行などに取り組んだということです。山陽小野田市では、魚食推進プロジェクトチームが設けられ様々な模索が行われていました。
食害だったナルトビエイを食材として利用し、漁業振興につなげたいという熱意が、県水産研究センターと山陽小野田市の職員から伝わってきました。
食材化に向けた取り組みに成果が出るよう、私も地元県議として必要な発言を今後も行っていきたいと思いました。
水揚げされたナルトビエイが飼料会社のトラックへ
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