少しガツンとした小説を読みたくなって、数日前から上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」を読み始めました。
妻と子どもたちは、最初の部分は読んだことがあるようでしたが、私は、読む機会がなくて、今回、初挑戦です。
読み始めて冒頭で、短槍遣いのバルサに一目ぼれしてしまい、どんどん読み進めています。
皇子チャグムがこれからどのような道を歩むのかとても楽しみです。
新潮文庫版の解説で、作家の恩田陸さんが、「新ヨゴ皇国の建国の歴史。星読みが伝える神話。それは、勝者の残す歴史の常で、巧妙に影の部分が隠蔽されている。本来学者であったはずの星読が、国を束ね、存続させていく過程で徐々に口出しし、権力闘争に巻き込まれていくところなど『私たちの世界』そのものではないか。」と書いていますが、この辺りを、この小説で学びたいと思っています。
翻訳家の神宮輝夫さんは、「『物語』といわれる作品は、小説とちょっとちがって、個人の問題よりは、積み重ねられた人類の智恵を語ると言われています。そして、そのために人物よりは出来事を、場所よりは時間の流れを追うとも言われています。この作品は、小説と物語の特徴をバランスよくじょうずに使って、冒険と、不思議な世界と、主な登場人物たちの心豊かな暮らしと、そしてたしかに人類の知恵を感じさせる大きな主題を、みごとに一つにまとめています。」と書いていますが、この辺りも、この小説で学びたいと思っています。
「精霊の守り人」は、アニメ化されてNHKで放映されました。今、アニメを見ながら、読書に励んでいます。
来年は、これもNHKで、綾瀬はるかさんがバルサ役で、実写版の放送が始まるようです。
全10巻。実写版放映スタートの来年の春までには読破したいと願っています。
上橋さんは、今年度、「児童文学のノーベル賞」と称される国際アンデルセン賞を日本人として、まど・みちおさんに続く二人目として受賞しました。
上橋さんの世界観を少しづつ学んでいきたいと思っています。
「守り人・旅人」シリーズをはじめとする上橋作品について、皆さんの感想をお聞かせ下さい。
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