品川正治さんの「手記 反戦への道」を読了しました。
この本は、私の座右の書のひとつなることでしょう。
この本の後半部分では、「憲法9条を復員船上で知る」の項が圧巻でした。
品川さんは、志願して中国戦線へ。まさに死線を越えて、命からがら復員船で帰国出来ました。
復員船が接岸したのは、山口県の仙崎港。
接岸後、船内で手続きを待っていた時に、全国紙を読むことができました。
この中に、公表されたばかりの日本国憲法の日本政府草案全文がありました。
品川さんは、日本国憲法草案を皆の前で朗読する役となりました。
こからは、原文を引用します。
「読み進め、九条の部分を読み終わると、全員が泣き出していた。戦争放棄をうたい、陸海空軍は持たない、国の交戦権は認めない。
こんなことを憲法に書けるだろうか、よく書いてくれた。これだったら亡くなった戦友も浮かばれる-私は、読みながら突き上げるような感動に震えた。(中略)
この九条こそが、私の一生の原点中の原点になったのである。」
当時の一人ひとりの国民の命をかけたたたかいが憲法九条となって実を結んだことをこの本を読んで学びました。
憲法九条の深さと重さをしっかり理解した上で、今日、議論されている「集団的自衛権」の問題に立ち向かいたいと思いました。
本書での品川さんの手記は、終戦直後で終わっています。
品川さんの戦後の歴史を綴ったのが「戦後歴程-平和憲法を持つ国の経済人として」(岩波書店)です。
書店に注文したいと思います。
これからも品川さんの著作から生きる指針をしっかり学んでいこうと思います。
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